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いま最も注目を集めているヴォーカル・グループ、平均年齢16歳のリトグリとは?

2015.09.28

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Little Glee Monster(リトルグリーモンスター)は中高生の女子で結成されて、2013年5月から活動をスタートしているヴォーカル・ユニット。
メジャー・デビューは2014年10月で、その年のうちに香港で開催されたアジア最大級のアニメ・ゲームフェスティバル「第16回ACG香港」に出演し、早くもアジアの空気を体験してきた。

今年の夏は8月8日と9日にアメリカのサンフランシスコで開催された日本の音楽やファッション、アニメ、ゲーム、食などを紹介する見本市の「J-POP SUMMIT」にも招待されてライブを披露してきた。

そして9月からは初の全国ツアーで各地を回っている。

岡山

年若い少女たちのグループということからアイドル的に受けとめられることもあるが、リトグリのメンバーたちが目指すのは「ほんもののシンガー」だ。

TBS 系金曜ドラマ「表参道高校合唱部!」主題歌にも使われた「好きだ。」のミュージックビデオが、ショートバージョンで公開されると、1 か月で150万回をこえる視聴回数が話題となった。

めまぐるしくシーンが変わっていくなかで、あえて1台のカメラによる一発撮りに挑み、しかも途中からオケの再生音を止めて生演奏による生歌に切り替えているのだ。

そんな大胆でハードルの高い試みに挑戦するところも、アイドルではなくアーティストを目標にしているリトグリらしい特徴だろう。


各々が個性を伸ばしてグループの一員でありながらも、ソロ・シンガーとして活躍できるように成長が期待されている。
メンバー個人は出身地も音楽的なバックボーンも、いい意味でばらばらである。

静岡出身のかれんは17歳。小1から歌を習い始めて、ピアノの弾き語りが得意。宇多田ヒカルやイギリスのシンガーソングライター、バーディーが好きだという。

大阪出身のMAYUは15歳。小1の時に両親に連れられ行った倖田來未のライブで衝撃を受けて、それから憧れるようになった。

同じく大阪出身の芹奈は17歳。両親の影響で幼少の頃から洋楽を聴いて育ち、好きなシンガーはクリスティーナ・アレギラ。

最年少で14歳のmanakaも大阪出身。音楽が好きになるきっかけとなったアーティストはビートルズ、小1の頃からレゲエが好きでジャマイカ人になりたいと思っていたそうだ。

山梨出身の麻珠は17歳。小4から歌のレッスンを開始して、現在はロックバンドのUVERworldにハマっている。

アサヒは北海道出身の16歳。好きな歌手が山口百恵というのも、祖母の通うカラオケ喫茶に行った影響で歌の面白さを知った昭和歌謡愛好家というところにつながるのかもしれない。

「21世紀の『上を向いて歩こう』」
2015年11月03日(火)開演:15:00 (開場:14:30)
ジャズも、ロックも、昭和歌謡にJーPOPも、原点にして最先端。
中村八大って、どんな人?
ジャンルと世代を超えてKAATがお届けする、音楽の実験室。
http://www.kaat.jp/d/21ua


11月3日には神奈川芸術劇場で行われる「21世紀の『上を向いて歩こう』Young person’s guide to ‘Hachidai-san’」に出演する。

これは大友良英スペシャルバンドと二階堂和美、福原美穂との共演で、「上を向いて歩こう」や「夢であいましょう」「遠くへ行きたい」「明日があるさ」といった中村八大の作品を、21世紀にどう表現するのかという内容のコラボレーションによるコンサートだ。
卓越した歌唱力と未知の可能性が認められて出演が決まったという。

日本だけでなく世界も視野に入れて活動の幅を広げていきたいという、リトグリの今後には興味も期待も尽きない。



Little Glee Monster『好きだ。』
ソニー・ミュージックレコーズ

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