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TAP the STORY

ジョン・フルシアンテ〜枯れたギターにシンクロする足跡

2014.04.05

「ドラッグは、この世に存在する醜いものに俺の魂を占領させず、美しいものだけに触れていられるようにする唯一の方法なんだ」

17歳で初めてコカインに手を出してからというもの、ジョン・フルシアンテにとってドラッグは、生きていくためになくてはならない存在だった。バイセクシャルであることも告白している彼は、コカインをキメて完璧なメイクアップを施し、ピンクのタイトなパンツをはいて、夜な夜なハリウッドの街へと繰り出していた。

「デヴィッド・ボウイもコカインをやってる時が一番クールな作品を作ってただろ? バイセクシャルとドラッグ──人生にこの2つがあるから、俺はロックに身を置いていられるんだ」

1992年の来日公演中にレッド・ホット・チリ・ペッパーズを脱退。以降、うつ病とドラッグ中毒に苦しむ日々を送ったジョンが、27歳の時に発表したのがアルバム『Smile from the Streets You Hold』だ。

その3年前、1994年にリリースした初のソロ・アルバムからのアウトテイクをもとに構成されたこの作品について、ジョンは「ドラッグを買う金が欲しくて作った。今では発表したことを後悔している」と、のちに公言している。 それほど彼の生活は堕落しきっていた。2年以上ギターにすら触れていなかったというこの時期は、ジョンにとってまさに“失われた数年間”だった。

その後、バンド・メンバーであるフリーをはじめ友人たちの手助けにより、うつ病を克服しドラッグ中毒から抜け出したジョンは、1999年にレッド・ホット・チリ・ペッパーズに復帰。バンド脱退以前のサイケデリックでテクニカルなギター・プレイは鳴りをひそめたが、エリック・クラプトンを彷彿させるような枯れたギターが、生まれ変わった彼を象徴するサウンドとなった。

27歳に暗黒の日々を送り、29歳で奇跡的にシーンへと舞い戻ったジョン・フルシアンテの歩みは、奇しくもエリック・クラプトンの足跡と符合する──27歳を生き延びた、ふたりの天才ギタリスト。枯れたギターの音色からは、27歳で人生の幕を下ろしたジミ・ヘンドリックスの影が見え隠れする。


レッド・ホット・チリペッパーズ
ボーカルのアンソニー・キーディス、ベースのフリーを中心に、1983年カリフォルニアにて結成。ファンクやヒップホップ、ハードロックなどを取り入れたサウンドで人気を博す。1981年にはヒット曲「Give It Away」で初のグラミーを受賞した。ギタリストのジョン・フルシアンテをはじめメンバーの出入りを繰り返しながらも、現在に至るまで世界的なロック・バンドとして活躍し続けている(ジョン・フルシアンテは、2009年に再びバンドを脱退。現在はソロ・アーティストとして活躍中)。

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ジョン・フルシアンテ
『Smile From the Streets You Hold』
Birdman

John Frusciante feat. River Phoenix「Height Down」

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ジョン・フルシアンテ
『Enclosure』
RUSH! PRODUCTION
AWDR/LR2/BounDEE by SSNW
(4月8日発売)

TAP the POP 2周年記念特集 ミュージシャンたちの27歳~青春の終わりと人生の始まり〜

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