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萩原健一27歳〜ドラマや映画での大活躍を経て、新たに音楽活動を再開させた転換期

2018.02.24

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唯一無二の個性を持った俳優/シンガーとして愛されている男、萩原健一。
“ショーケン”の愛称で親しまれている彼は、16歳の頃に地元の埼玉県でスカウトされて、当時に人気グループだったザ・スパイダースの弟分的なバンドだったザ・テンプターズのボーカリストとしてデビューを果たす。
「神様お願い!」「エメラルドの伝説」などヒット曲を連発し、その個性的な歌声とカリスマ的な魅力を武器に人気を集めていた。
1970年、ザ・テンプターズはグループサウンズブームの衰退と共に解散してしまうが、翌1971年に彼は沢田研二、井上堯之、大野克夫などと“ニューロック”という新スタイルを掲げて5人組のバンド、PYG(ピッグ)を結成する。
ライブ活動の他、ロックフェスティバルやテレビ番組にも出演し、大きな注目を集める存在となっていた矢先…彼に大きな転機が訪れる。
1972年、当時22歳だった彼は人気ドラマ『太陽にほえろ!』に初代新人刑事のマカロニ役で出演し、一躍全国的な知名度を獲得して俳優としてブレークを果たす。
その年の12月をもって音楽活動を停止(これによりPYGは事実上解散)。
1974年には名匠・神代辰巳 とのコンビによる映画『青春の蹉跌』でキネマ旬報の最優秀主演男優賞を受賞。
続いて『傷だらけの天使』、倉本聰脚本の『前略おふくろ様』と連続してTVドラマ作品の主演をつとめる。
翌1975年には、それまで休止していた音楽活動を再開させて初となるソロアルバム『惚れた』をリリースする。(河島英五の名曲「酒と泪と男と女」を収録)
同年にモデルの小泉一十三と結婚し、娘を一人もうけるが…3年後には破局、離婚することとなる。


そして…27歳を迎えた彼は、あの“男はつらいよ”で人気を博していた渥美清主演の松竹映画『八つ墓村』へ出演し、俳優として役の幅を広げてゆく。

「アレ!“たたりじゃ〜”でヒットはしたけど、変な映画だったぜ。脚本を書いた橋本忍さんから話がきました。どうしようかなぁ…と思いながら“ワンカップ大関”のCM撮影のためオーストラリアに行ったんです。その機内でたまたま手にした雑誌を開いたら、ポール・ニューマンが“タワーリング・インフェルノ”という映画に出演した記事が載っていたんです。ポール・ニューマンと言えば“赤いトタン屋根の猫”や“ハスラー”でしょ!そういう俳優が、高層ビルが火事になるパニック超大作とやらに出ている。じゃ〜俺もやろうかな!八つ墓村!ってね(笑)要するに、それまでは考え方も取り組み方もガッチガチだったわけ。出演を決めた理由としてもう一つ…渥美さんが好きでね。一度一緒にやってみたかった。」


人気ドラマ、テレビCM、映画と活躍の場を広げていった彼にとって、歌手時代と比べて大きく変化したことがあったという。

「一番変わったのは収入でした。とにかく次から次へとお金が入ってくるようになっちゃった。年収にして1億5〜6千万円くらいだったかな。俺が所属していた渡辺プロダクションでもトップだったんじゃないかな?ところが忙しくて忙しくて、遊びに使っている暇なんてまったくないの。この際独立しよう!と思って“ニーディー・グリーディー”という会社を作ったんです。独立してやった最初の仕事は音楽だった。井上堯之さんと大野克夫さんの協力の下、ソロアルバム『Nadja-愛の世界』『Nadja2~男と女』を連続で作ったんす。」




この頃、小泉一十三との結婚生活も破綻し、世田谷の砧に建てた家も売却することとなる。
同時期に、女優/歌手のいしだあゆみと同棲生活を始める。
いしだとの出会いのきっかけは1977〜1978年に日本テレビ系列で放映されたドラマ『祭りばやしが聞こえる』での共演だった。
このドラマの主題歌「祭りばやしが聞こえるのテーマ」は柳ジョージが担当した。
27歳から再び音楽活動に熱を入れ始めた彼は、当時のことをこんな風に語っている。

「“酒と泪と男と女”のヒットとアルバムNadjaシリーズ好評だったことから、柳ジョージ&レイニーウッドと組んで全国ツアーに乗り出したんです。いしださんとの縁もそうだけど、ジョーちゃんとのつきあいも“祭ばやしが聞こえる”から始まったんです。あの時、彼の声を初めて聴いて“いい声してんじゃん!”って思ってさ。コブシがクラプトン的で、しゃがれているところはジョー・コッカーみたいだったよ。当時、俺はボブ・ディランの髪型を真似たアフロヘアーで“メンズビギ”の衣装を着て歌ってました(笑)」





<参考文献『ショーケン』萩原健一著(講談社)>

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