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青葉市子

青葉市子は1990年に京都で生まれたシンガー・ソングライター。17歳でクラシックギターを弾きはじめたという彼女は、そのわずか2年後の19歳でファースト・アルバム『剃刀乙女』を発表する。

恐ろしいほどに卓越したギター演奏にまず驚かされるが、青葉市子の魅力はそこにとどまらない。声の響きだけで完全に場の空気を染め上げていく歌と、丁寧に音を紡いでは細部を描いていくギターの音色が相まって生まれる独特な音の空間を一緒に感じることが、青葉市子の音楽の楽しみ方といえる。

そのオリジナリティあふれる演奏は多くの音楽家にも衝撃を与え、即興音楽で知られる内橋和久とのコラボレーション・アルバム『火のこ』(2011年)や、坂本龍一・細野晴臣・小山田圭吾・U-zhaanとラジオ番組のために収録したセッションを再ミックスしたアルバム『ラヂヲ』(青葉市子と妖精たち名義)など、名だたるミュージシャンたちとの交流で、音楽表現の幅を現在進行形で広げている。

2013年10月にリリースされたばかりの4作目となるオリジナル・アルバム『0』は、フィッシュマンズなどのミックスで知られるエンジニア、zAkとの共同作業により生まれた作品。国東にあるトンネルの中でフィールドレコーディングされたという「Mars 2027」や即興で奏でられた「いりぐちでぐち」など、彼女のこだわりが随所に込められた録音集となった。

11月25日に渋谷WWWで開催されたワンマンコンサートでは、前衛アートのような空間演出が施されたステージの上で、終盤にはパフォーマー飴屋法水とのコラボレーションによるシアトリカルな表現にも挑戦。間違いなく、今もっともライブを目撃すべきアーティストといえるだろう。


青葉市子
『0』
スピードスターレコーズ

Official Website
http://www.ichikoaoba.info/

青葉市子「いきのこり●ぼくら」MV

青葉市子「Mars 2027」@音泉温楽 2012 渋温泉
青葉市子「ひかりのふるさと」