TAP the POP

優しい声を持つ女たち〜カレン・カーペンターほか

★ダウンロード/ストリーミング時代の色彩別アルバムガイド
「TAP the COLOR」連載第75回

ようやく暖かい季節が到来した4月。音楽もどこか優しさに満ち溢れたものをセレクトしたり、ダウンロードのライブラリーの中から女性アーティストのナンバーを押す人も多いのでは? ハスキーな声、スモーキーな声、甘い声、美しい声。女たちの歌に耳を傾ける春。 

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ベット・ミドラー『Beaches』(1988)
ベット・ミドラー主演の映画『フォーエバー・フレンズ』のサウンドトラック。『ローズ』と並んで彼女の歌と演技が堪能できる。「Wind Beneath My Wings」は全米ナンバーワンになった。いまだ来日公演を行っていない大物エンターテイナーの1人。
(こちらもお読みください)
ローズ〜すべての歌い手とロックを心から愛する人々に捧ぐ


カーペンターズ『Horizon』(1975)
32歳という若さで亡くなったカレン・カーペンター。デビュー以来、その声を通じて様々なタイプの曲を歌い、そのどれもが名曲となった。本作ではニール・セダカの「Solitaire」を取り上げ、カレンが表現する哀切なムードに心打たれる。この世にいないと想うと寂しすぎる。


セリーヌ・ディオン『Falling into You』(1996)
1990年代において歌の巧さは間違いなくナンバーワンだった歌姫の世界的ブレイク作。ジム・スタインマンの「It’s All Coming Back to Me Now」はドラマチックバラードのスタンダードとなり、エリック・カルメンの「All by Myself」も彼女の声に合う。3200万枚を売った。


エイミー・ワインハウス『Back to Black』(2006)
2000年代が生んだ最高の歌い手による名作。27歳で亡くなったが、彼女の歌声は永遠に刻まれた。破天荒なキャラクターや薬物アルコール依存のイメージとは逆に、エイミーの表現力は限りなく繊細で優しい。グラミー受賞も話題に。この流れは後にアデルのブレイクも生んだ。


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