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ハードロックの閃光③〜エアロスミス/ヴァン・ヘイレンほか

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「TAP the COLOR」連載第120回

ハードロック/ヘヴィメタル──ロックの一番分かりやすい部分(カッコイイところ)を音だけでなく、ヴィジュアルやパフォーマンスを駆使して表現してくれるジャンルであり、これをロック体験の入口にする人は多い。いわゆるギターヒーローがいる点も見逃せない。

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エアロスミス『Greatest Hits』(1980)
バンドの全盛期が過ぎ、メンバーの薬物中毒が深刻になり始めた低迷期にリリースされた、一つの時代の区切りを示したベスト盤。しかし、1987年の奇跡の復活とそれから続く真の全盛期到来で再び売れ始め、今では全米だけで1100万枚以上のセールスを誇る。「Dream On」「Walk This Way」「Draw the Line」などロック・クラシックを多数収録した強力盤。


ヴァン・ヘイレン『Diver Down』(1982)
1978年に衝撃デビューして以来、一年ごとに出すアルバムすべてがプラチナ・ディスク獲得という全米屈指の人気バンドへと躍り出たヴァン・ヘイレン。本作は大ヒットしたロイ・オービソンのカバーを収録した5作目。ハードロックファンなら知らない者はいない印象的なジャケット。彼らは1983年のUSフェスティヴァル出演で、ギネス記録となる史上最高額のギャラを一夜にして手にする。そして1年後の1984年、人気はピークに達した。
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モトリー・クルー『Shout at the Devil』(1983)
LAメタルの代名詞的存在として、クワイエット・ライオットやラットらと人気を二分したモトリー・クルー。本作はブレイクし始めたセカンド作で、これ以降は80年代のメインストリーム・ロックを突き走っていく。セックス、ドラッグ、ロックンロールの3セットは、後のオルタナ/グランジ時代になってニルヴァーナから真っ先に大バッシングを喰らうことになるのだが。
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ナイト・レンジャー『Midnight Madness』(1983)
シスコのメタルバンドとして1982年にデビュー。衝撃の早弾きツインソロが当時のギターキッズたちを完全魅了。本作はセカンドで、「Sister Christian」の大ヒットでブレイクした。80年代を語る時には外せないバンドの一つ。また、同曲は2012年のロックミュージカル映画『ロック・オブ・エイシズ』の冒頭シーンでも登場して再評価された。
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