TAP the POP

ロックの殿堂入り2006〜セックス・ピストルズ(受賞拒否)/ブロンディほか

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「TAP the COLOR」連載第142回

1986年から始まった「ロックの殿堂」(Rock and Roll Hall of Fame) は、デビュー25年以上のミュージシャンやバンドを対象としているが、2006年のセレモニーではブラック・サバス、レイナード・スキナード、ブロンディ、マイルス・デイヴィス、セックス・ピストルズ(受賞拒否)らが殿堂入りした。

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セックス・ピストルズ『Never Mind the Bollocks, Here’s the Sex Pistols』(1977)
説明不要。都市ロンドンからの一撃。パンク以前/以後の境界線をロックに刻んだ1枚。マネージャーのマルコム・マクラーレンの「偉大なるロックンロール詐欺」、メンバーの強烈なキャラクター、そして今聴くと驚くほどポップな楽曲。それらが完璧に調和。1996年以降は「金のため」に4回再結成。「ロックの殿堂」は彼ららしく罵って受賞拒否。


ブロンディ『Autoamerican』(1980)
出身地であるニューヨークのパンクシーンから飛び出したブロンディ。シンプルなR&Rからレゲエやディスコやラップといったニュー・ウェイヴ的要素まで取り入れつつ、紅一点デボラ・ハリーは80年代前半のセックスシンボルとなった。本作からは「The Tide is High」と「Rapture」の2曲のナンバーワン・ヒットが生まれた。

ブラック・サバス『Technical Ecstasy』(1976)
B級ホラー映画に行列が出来ているのを見て、人は金を払ってまで怖いものをという思考で、映画のタイトルを取って名付けられたバンド名。オカルトなムードの中、トニー・アイオミの重く暗いギターとオジーの彷徨う声。本作は7枚目のオリジナルアルバムで、ジャケットの独創的なアートワークはもちろんヒプノシス。現在もハードロック・シーンに多大な影響を与え続けている。

レイナード・スキナード『Second Helping』(1974)
1977年10月20日、飛行機事故で他界したロニー・ヴァン・ザント(享年29)らによるサザン・ロックの顔役的バンドのセカンド。後にキッド・ロックもサンプリングした「Sweet Home Alabama」など名曲揃いで、代表作の一つとして知られる。トリプルギターによる南部の音が心に響く。ファースト収録の「Freebird」や「Tuesday’s Gone」も必聴。

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