TAP the POP

これぞブルー〜ジョニ・ミッチェルほか

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「TAP the COLOR」連載第54回

「ブルー」という孤高の世界をアルバムタイトルに取り入れたソウル、フォーク、カントリー、ダンスポップの名作たち。一筋の美学が貫かれたアートワークもさることながら、聴こえてくる音楽が何よりも素晴らしい。「ブルー」はこれからも人の心の風景を想う。

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オーティス・レディング『Otis Blue/Otis Redding Sings Soul』(1965)
サザン・ソウル不朽の名盤。オーティスの最高傑作として評価が高い3作目。南部の匂いが漂うディープな世界。ストーンズもカバーした「I’ve Been Loving You Too Long」や、逆にストーンズをカバーした「(I Can’t Get No) Satisfaction」などを収録。


ジョニ・ミッチェル『Blue』(1971)
女性シンガー・ソングライターの中でも一番の影響力を放つ、と表現しても過言ではない。そんなジョニの哀切甘美なムード漂う愛の物語を綴った初期の名作。「A Case of You」に震える感動あり。アデルの『21』に与えたインスピレーションは計り知れない。

エルヴィス・コステロ『Almost Blue』(1981)
自身のルーツの一つであるカントリー音楽への憧憬を綴った名盤。マール・ハガード、グラム・パーソンズらを歌う。ジョージ・ジョーンズの歌唱で有名な「Good Year for the Roses」は秀逸。ジャケットデザインはジャズギタリスト、ケニー・バレルへのオマージュ。

マドンナ『True Blue』(1986)
前作『Like a Virgin』で世界的ポップスターとなったマドンナの3作目。期待と注目の中で音楽性を広げつつ、本作でもヒット曲を連発。メジャー感とアングラ感のバランスの素晴らしさは今も変わらず。ジャケットは写真家ハーブ・リッツが撮影。

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