TAP the DAY

高額所得者に対するあまりにも高い税率を諷刺した、ジョージ・ハリスンの「タックスマン」

2014.04.20

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ビートルズのジョージ・ハリスンが、英国の税金制度に疑問を持ったのは20代の半ばにさしかかった頃のことだ。1965年に多大な外貨を獲得した働きによって、ビートルズはイギリスから大英帝国勲章MBEを受勲したが、高額所得者として当時の税制における最高税率をかけられた。

収入が多ければ多いほど徴収される税金が増えていく仕組みを弁護士や会計士から教えられて、ジョージは高額所得者に対するあまりにも高い税率を諷刺した新曲を作った。

1966年4月20日、「タックスマン(Taxman)」のレコーディングが始まった。

Let me tell you how it will be
There’s one for you, nineteen for me
‘Cause I’m the Taxman, yeah, I’m the Taxman

さぁて、まずはどうなるのかをお教えいたしましょう
1があなたの分、19はわたくしの取り分です
なぜならわたくしが税金取りだからです
そうです、わたくしはタックスマンなのです


税金を取り立てるタックスマンの非情さを慇懃無礼な言い回しでからかう調子のなかには、そこはかとないユーモアが漂っている。「5%ではご不満ですか?」という歌詞も出て来るので、当時の税率は95%だったということになるから、「Taxman」が発表されたときにビートルズに同情する関係者が多かったというのもうなずける。

ところが曲が進んでいくと、タックスマンは少しづつ正体を表すかのように嫌味な感じを出してくる。
ビートルズはそれを右チャンネルから鳴り始めるタンバリンとカウベルという、耳にうるさい金物系の音で表している。
そして間奏になるといささか凶暴ともいえるエレキギターのソロが始まり、その後は本性を表したかのように強面になるのだ。日頃から控え目なジョージらしくない、目立つギターソロを弾いていたのはポール・マッカートニーだった。

Don’t ask me what I want it for
(Ha ha, Mister Wilson)
If you don’t want to pay some more
(Ha ha, Mister Heath)
‘Cause I’m the Taxman, yeah, I’m the Taxman

それを何に使うかなんて俺に聞くなよ
(ハハ、 ウイルソンさんよ)
これ以上取り立てられたくないならな
(ハハ、 ヒースさんよ)
オレは税金取りだ そう タックスマンだ


なお歌詞の中に出てくる『ミスター・ウィルソン』とは当時の首相で労働党党首、もう一人引き合いに出されている『ミスター・ヒース』は保守党の党首、後の首相である。





ビートルズ『リボルバー』
ユニバーサルミュージック

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