
ソウル・シンガーであり、ソングライターでもあるマルチな才能のバリー・ホワイトとラヴ・アンリミテッド・オーケストラによる、1973年の大ヒット曲「愛のテーマ」だ。
1970年代に入ってから、アメリカのソウル・ミュージック界はディスコ・サウンドがブームとなりつつあった。壮大なオーケストラ・サウンドにディスコ・ビートとワウワウ・ギターを効かせたこの「愛のテーマ」は、ディスコ・インストゥルメンタル曲として、当時大ヒットした。
バリー・ホワイトは1944年に生まれ、LAで少年時代を過ごす。幼い頃は、ジャズやクラッシック音楽を愛する母親のレコードをたくさん聴いて育ったという。教会でゴスペルを歌い、オルガンを弾きながら鍵盤楽器をマスターしたが、やんちゃな少年時代を過ごし、高級車のタイヤを盗んだことで少年院へ送られる。少年院を出てからは真剣に音楽の道を志し、16歳の時には初めてのレコーディングも経験している。
1960年代のバリーは、ソングライターやスタジオ・ミュージシャンとして裏方を経験し、女性ヴォーカリストのフェリス・テイラーをプロデュースしたこともある。
そして1972年に女性3人組のヴォーカル・グループを見出し、バリーが全面プロデュースをしたアルバムがヒットして成功を収める。彼女たちのグループ名は“ラヴ・アンリミテッド”。
同時にバリー自身のソロ・アルバムの制作も進める中で、ラヴ・アンリミテッドや自分の歌のバックで演奏するために集められたのが、40人編成からなる“ラヴ・アンリミテッド・オーケストラ”だった。
そしてこの「愛のテーマ」は1973年、先にシングル・レコードとしてリリースされ、全米チャート1位を記録するヒットとなった。
作曲はもちろんバリー・ホワイト。当初はバリー自身のヴォーカルが入る予定だったが、ジーン・ペイジによるストリングスのアレンジを聴いて、その美しさにバリーは感動し、自身のヴォーカルは必要ないと判断したのだという。
そして、1974年にバリー・ホワイトとラヴ・アンリミテッド・オーケストラとして、全曲インストゥルメンタルのアルバム『ラプソディ・イン・ホワイト』を発表、この中に「愛のテーマ」も収録された。このラヴ・アンリミテッド・オーケストラには、ギタリストのデヴィッド・T・ウォーカーやワー・ワー・ワトソン、レイ・パーカー・Jr.なども参加し、リズミカルなギターのカッティングが効果的なディスコ・サウンドを生み出している。
また、同アルバムに収録されているタイトルナンバー「ラプソディ・イン・ホワイト」は、テレビのワイドショー「ウィークエンダー」にも使用されていて、これも昭和世代の日本人には馴染みのある楽曲だ。
「ラプソディ・イン・ホワイト」

「愛のテーマ」~ラヴ・アンリミテッド

私たちにとっては旅情を誘うメロディーと感じられるが、アメリカの人たちにとっては、ゴルフ場の鮮やかな芝の緑や数々のゴルファーの名場面などが思い起こされるのかもしれない。
青い空、鮮やかな緑など、美しい風景が似合う壮大かつロマンティックなメロディーで、今でも多くの人の心を惹きつけてやまないのが、スタンダード曲「愛のテーマ」なのだ。
「愛のテーマ」










