節分(豆まき)のシーズンになると、子供番組や幼稚園で“季節の歌”として唄われる定番曲として愛され続けているこの「鬼のパンツ」。
もともとはNHKの子供向け番組から広まった替え歌である。
原曲は「フニクリ・フニクラ」という、1880年に作曲されたイタリアの大衆歌謡ソング(ナポリ民謡)だったという。
このユーモラスな歌詞(替え歌)を書いたのは一体誰だろう?と様々な資料を調べたところ…JASRACのデータベースでは“作詞者不詳”となっている。
一説によれば、NHK初代“うたのおにいさん”として知られる田中星児が作ったのでは?とも言われている。
田中星児といえば、1976年に「ビューティフル・サンデー」の日本語カヴァーを大ヒットさせたことでも有名だ。
彼は歌手としてだけではなく、自身で作詞作曲を手がけるシンガーソングライターとしても活躍していたようで、主にNHK教育番組向けの曲を数多く残しているというから、ある意味“有力説”と言えるだろう。
ところで、日本の物語や漫画に登場する鬼がなぜ(大昔から今にいたるまで)トラ柄のパンツをはいているのか考えたことがあるだろうか?
これには陰陽道でいう“鬼門(きもん)”が関係しているというのだ。
鬼門は鬼が出入りする方角とされ、丑(うし)と寅(とら)の間の方位、すなわち北東を指すのだが、この牛(二本の角)と虎(毛皮の模様)のイメージがそのまま鬼のイメージとして定着していった…という興味深い説があるのだが、これもまた真相は謎のままである。
さて、この「鬼のパンツ」の原曲「フニクリ・フニクラ」にもまた面白い誕生エピソードがあるという。
イタリアのナポリ郊外東12キロのところに“ヴェスヴィオ”という名前の火山がある。
標高1277メートル、周囲12キロメートルにも及ぶ外輪山を持つその火山は、ローマ帝国時代にあのポンペイの町を破壊したことでも知られている。
1748年に発見されたポンペイの遺跡は、以降、観光客が大勢訪れる世界有数のスポットとなる。
当時「これを放っておく手はない!」と、トーマス・クックという観光会社が火山の山頂まで観光客を運ぶ登山電車を発案し、1880年に開通させる。
トーマス社は、この電車に“フニクリ・フニクラ”という名前をつけた。
イタリア語でケーブルカーのことを “finicolare(フィニコラーレ)” と言い、いわゆる言葉遊びのような表現で命名されたという。
開通当初は、最大傾度25度の急勾配を登るのに観光客は恐れをなして、ほとんど利用者がいなかったという。
トーマス社は営業不振打開のために、登山電車の楽しさをアピールする歌を作ろうと考え、イタリアの作曲家/指揮者のルイージ・デンツァと、ジャーナリストとして活躍していたジュゼッペ・トゥルコにPRソングの創作を依頼する。
躍動感溢れるそのリズムとメロディーには「登山電車に乗って火山を見に行ったら最高だったよ!」と男性が意中の女性への熱い愛と共にデート(求婚)の誘いを高らかに歌い上げるという内容の歌詞が乗せられた。
その歌は地元で開催されている歌祭り(ピエティグロッタの祭り)で入賞し、たちまち人気をさらって、楽譜は50万部を売り上げる大ヒットを記録した。
歌の流行のおかげで登山電車も連日満員の大盛況となり“フニクリ・フニクラ”は観光名物になったという。
その後、この歌は“世界最古のコマーシャルソング”として多くの人々に愛されることとなる。
<引用元・参考文献『世界の愛唱歌』長田暁二(ヤマハミュージックメディア)>
『おにのパンツ』(わらべうたえほん)著者/鈴木博子(構成・絵)
こちらのコラムの「書き手」である佐々木モトアキの音楽活動情報です♪
宜しくお願い致します。


『山部“YAMAZEN”善次郎×佐々木モトアキ ダブルネーム弾き語りTOUR “ちょっと長い関係の歌旅2022”】
1月15日(土)八幡DELSOL café
1月22日(土)福岡ROCK食堂(昼公演)
1月22日(土)福岡ROCK食堂2階Honey Bee(夜公演)
1月23日(日)行橋Rock ‘n Roll Bar Memphis
1月29日(土)大阪 新世界ヤンチャーズ
1月30日(日)和歌山OLD TIME
2月5日(土)久留米 農と音2号店
2月6日(日)佐賀 雷神
2月18日(金)横浜THUMBS UP
2月19日(土)静岡・御前崎Cook House椿
2月20日(日)名古屋ROLLINGMAN
2月22日(火)金沢JealousGuy
2月23日(水・祝)新潟Mush
3月4日(金)沖縄・コザ CROSSOVER CAFE’ 614
3月5日(土)沖縄・那覇Drunk CINDERELLA
3月6日(日)沖縄・宮古島 雅歌小屋
3月19日(土)下北沢ニュー風知空知
3月20日(日)茨城・水戸Jazz Bar Bluemoods
3月21日(月・祝)埼玉・所沢MOJO
3月25日(金)広島LIVE café Jive
3月26日(土)岡山Desperado
3月27日(日)徳島Music Bar Ricky
4月15日(金)小郡ジラソーレ
4月16日(土)熊本八代7th chord
4月17日(日)大牟田 陽炎
4月21日(木)仙台HIGHBURY
4月22日(金)福島Harvest
4月23日(土)岩手・二戸 HOUSE OF PICNIC
4月24日(日)秋田・湯沢BASEMENT
4月28日(金)東広島pasta amare
4月30日(土)福岡Bassic.(ライブ&スペシャルスライドショー)
↓チケットご予約&公演詳細・共演者情報はこちら
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12713121312.html
【歌ものがたり2022春〜雨ニモマケズ風ニモマケズ】
1月16日(日)長崎・タンゲ食堂
2月8日(火)福岡・大牟田Casual Bar Version
2月12日(土)東京・高円寺MOONSTOMP
2月13日(日)埼玉・川越 大黒屋食堂
2月26日(土)福岡・薬院 遊来友楽
2月27日(日)北九州・黒崎 居酒屋 中村屋
3月12日(土)群馬・前橋 呑竜横丁
4月2日(土)兵庫・宝塚・IL grazie
4月3日(日)京都・四条大宮高辻 夜想 ※詳細未定
4月9日(土)茨城・古河LIVESTATION ”L” ※詳細未定
↓チケットご予約&公演詳細・共演者情報はこちら
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12660299410.html
佐々木モトアキの楽曲「You」のミュージックビデオです♪
映像編集、ポートレート(写真)撮影共に、佐々木モトアキ本人が手掛けております。
とてもシンプルな技法ですが、何よりも登場する皆さんの表情が素敵です✨
人が“目を閉じている”表情。
その“瞼(まぶた)に浮かんでいる”誰かの顔。
繋がってゆく“一人ひとりの想い”が、100通りの、いや1000通りのドラマを描いてくれています。

佐々木モトアキ
執筆、動画編集、音楽・食・商品・街(地域)に関わるPRなどなど…様々なお仕事承ります。
例えば執筆・編集のお仕事として、、、
「ロック」「ジャズ」「ブルース」「R&B」「シャンソン」「カントリーミュージック」「フォークソング」「歌謡曲」「日本の古い歌」など、ほぼオールジャンルのページ企画・特集に対応いたします。
ライブイベントの紹介・宣伝文や、アーティストの紹介文なども対応できます。
音楽以外のライティングとして、WEBページの作成・リニューアル、各種パンフレット作成に伴う「店舗のご紹介」「メニューご紹介」「企業・会社のご紹介」「商品のご紹介」などなど様々なPRに関わるお仕事も承ります。
音楽、人、食、商品、街(地域)…私たちが関わるものすべてには“ものがたり”があります。
あらゆるものに存在する、ルーツや“人の想い”を伝えながら「誰が読んでもわかりすい読み物」をお作りいたします✒︎
お気軽にご依頼のご相談・ご連絡ください♪
sasa@barubora.jp
090-2669-2666
【佐々木モトアキ プロフィール】
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12648985123.html
【TAP the POP佐々木モトアキ執筆記事】
http://www.tapthepop.net/author/sasaki