サム・スミスの次を担うとの呼び声も高い、UKのR&Bシンガー/ソングライター/プロデューサーの〈サンファ〉。カニエ・ウエストやドレイク、フランク・オーシャンの楽曲にゲスト参加し、さらには昨年全米1位を獲得したソランジュの新作『A Seat At The Table』からのシングル「Don’t Touch My Hair」にもフィーチャーされた。
サウス・ロンドン出身・現在27歳の彼は、10代の頃から楽曲制作を開始。2009 年にザ・エックス・エックスの「Basic Space」のリミックスを手がけ、またロンドンのプロデューサー=アーロン・ジェロームのプロジェクトSBTRKT(サブトラクト)のデビュー作にボーカリストとして参加したことで一躍注目を集める。これまでに『Sundanza』(2010年)と『Dual』(2013年)と2枚のEPを発表してきた彼が、待望のデビュー・アルバム『Process』を完成させた。
R&Bやソウル、グライムなどのダンス・ミュージックはもちろん、ロック、ジャズ、クラシック、アンビエント・ミュージック、エレクトロニカ、さらには西アフリカの音楽まで、さまざまなジャンルを吸収してきたサンファだが、アルバム『Process』には彼を形成してきた多彩なルーツが、さまざまなスタイルをもって独特の風合いをもったサウンドへと昇華されていく。
ドラマチックな音世界を描いていくサウンド・クリエイターとしての手腕もさながら、やはりサンファの最大の魅力は歌声だ。とくに最愛の母の死と向き合い生まれたという「(No One Knows Me) Like the Piano」や、「Take Me Inside」などのピアノ弾き語りに近い形で演奏される楽曲は、彼の深淵な歌声の美しさが存分に発揮されている。
ジャンルや世代を超えて広く訴求する歌の力と、サウンドの斬新さを兼ね備えたサンファの音楽。これから、さらに高い評価を集めるであろう、逸材の登場だ。
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