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ヤードバーズの運命を変えた曲・前編〜3大ギタリストを輩出したバンドの創成期〜

2015.09.13

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「世界には掛け値なしに素晴らしいバンドが4つある。ヤードバーズはそのうちの1つだ。」

そのヤードバーズをはじめ、T・レックス、ジャパン、ワム!を渡り歩いてきた“大物マネージャー”としてしられる男サイモン・ネイピア=ベルは、自身の自伝でこう断言している。
イギリスのアーティストを中心にマネージメントしてきた彼の言葉なので、そこにはアメリカのバンドはきっと含まれていないのだろう。
ビートルズ、ローリング・ストーンズ、ザ・フー、キンクスに加え、レッド・ツェッペリン、クイーンなどなど、世代や具体的なセールス実績によって異なってくるので「4つ」と言い切るのは至難の業である。
とは言え、1960年代のイギリスの音楽シーンの立役者として活躍したヤードバーズの存在は外せないだろう。
ビートルズやローリング・ストーンズと比較すれば(特に日本では)彼らは過小評価されがちだが、エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジという、後に世界的な活躍をするギタリストが在籍した伝説のバンドだということは、ロックファンの間では“周知の事実”である。
バンド名は「モダンジャズの神様」と呼ばれたサックスプレーヤー、チャーリー・パーカーのあだ名“ヤードバード(囚人)”に由来するという。
彼らの音楽性は幅広く、ブルース、R&B、ロックンロールを主体に、フォークやクラシックなどジャンルの壁を超えながら進化を遂げていった。
メンバーチェンジに伴って新たなサウンドにも挑戦し、彼らが解散した後(70年代)に全盛期を迎えるサイケデリックロックとハードロックの礎を築いた存在とも言われている。
1962〜63年頃の結成当時に在籍した初代ギタリスト、トニー・トップ・トーパム(アンソニー・トーパムと表記される場合もある)が数ヶ月で脱退してしまい、ボーカルのキース・レルフの学友だったクラプトンが後任として加入する。
翌1964年、彼らはシカゴのブルースマン、ビリー・ボーイ・アーノルドの曲をカヴァーした1stシングル「I Wish You Would」でデビューを果たす。


程なくして彼らは、サニー・ボーイ・ウィリアムスン I 世が1937年に初レコーディングしたブルースナンバー「Good Morning Little Schoolgirl」を軽快なロックンロール調でカヴァーし、2ndシングルとしてリリースした。
これをきっかけに、彼らの人気は上昇気流に乗り始めて早くもイギリスのヒットチャートにおいてトップ50入りを果たした。


当時、ストーンズがR&Bやブルース色の濃い曲をヒットチャートに送り込んだように、彼らもルーツミュージックに忠実なスタイルで着実に成功へのステップを踏み出そうとしていた。
年をまたぐことなく発売されたデビューアルバム『Five Live Yardbirds』(ライブ盤)で、バンドへの注目がさらに高まってきた頃…デビュー直前のストーンズとの契約を逃した男ジョルジオ・ゴメルスキーが彼らの初代マネージャー兼プロデューサーとなり、こんな提案を持ちかけてきた。

「よりポップ志向の強い曲をレコーディングして、もっと人気者にならないか?」

程なくして彼らに準備された楽曲は、ストーンズの不良性とビートルズの親しみやすさを掛け合わせたようなポップナンバーだった。

一曲のリリース。
一点のゴール。
一秒のタイム。
運命を変えるきっかけとなる出来事の裏にはドラマがある。
スポーツや音楽の世界に限らず、人類や国の歴史にも言えることではないだろうか?
たった一つの選択が大きく未来を変えてしまうのかもしれない。


■「ヤードバーズの運命を変えた曲・後編〜エリック・クラプトンの脱退と引き換えにバンドが掴んだものとは?〜」は9/20(日)に公開予定です。お楽しみに♪

引用元/『ヤードバーズ〜伝説を超えた伝説』(アラン・クレイソン著、山本安見訳)東邦出版

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ヤードバーズ『Yardbirds Story』

(2007/Snapper UK)


さて今週は「アーティストの運命を変えた一曲」を紹介して下さい♪
皆様からのコメント欄への投稿をお待ちしております。
洋楽・邦楽・性別・世代を超えて“音楽と出逢う”歓びを、皆さんで分かち合いませんか?
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