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およげ!たいやきくん〜リリース直前に起こった異例の歌手差し替え!?そして前代未聞の大ヒット!!!

2017.09.10

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この歌は1975年にフジテレビの子供向けの番組『ひらけ!ポンキッキ』のオリジナル曲として書き下ろされたもの。
作者クレジットには作詞:高田ひろお、作曲編曲:佐瀬寿一と記されている。
当初、生田敬太郎というフォーク歌手が番組内で歌っていたのだが…生田の所属していたレコード会社との移籍問題などの理由で、急遽“歌手の差し替え”となる。
生田のバージョンは11月27日を最後に放映が終了され、12月9日から子門真人へ交代して再開された。


もともとは生田の歌唱で翌1976年1月に発売予定だったが…急遽前倒しされて、子門の歌唱によって1975年12月25日にシングル盤がキャニオンレコードから発売された。
子門歌ったバージョンはオリコン史上初のシングルチャート初登場1位(11週連続1位)となり、現在までに450万〜500枚以上のレコード・CDを売り上げている。
2016年12月現在(オリコン調べにおいて)日本におけるシングル盤の売上記録としては未だに破られていないというから驚きだ。


──この歌が大ヒットした1976年(昭和51年)は、レコード業界においても政界においても“歴史的な年”だったという。
この子供向けの歌が社会現象を巻き起こしている中、政治の世界でも前代未聞の出来事が起こっていた。
ロッキード事件。
その年の2月、旅客機の受注をめぐってアメリカや日本を含む数カ国の政治家や企業を巻き込んだ大規模な汚職が明るみに出て、メディアが一斉に報道した。
7月には、前総理大臣の田中角栄が、受託収賄罪と外国為替・外国貿易管理法違反の容疑で逮捕される。(平成7年に最高裁で有罪が確定)
現職の首相が5億円にも上る賄賂を受け取ったとされる疑惑に国民は衝撃を受け、深い政治不信を招くこととなった。


たいやき屋から逃げ出して海に飛び込んだ“たいやきくん”だったが…結局は釣り人に釣り上げられて食べられてしまう、というブラックな要素が含まれた歌詞が“雇われの身”である世のサラリーマン族にも支持されたというのだ。
新聞・テレビで連日事件が報道される中、いくつかの名曲が庶民の心を癒したという。
北の宿から」(都はるみ)
「岸壁の母」(二葉百合子)
「青春時代」(森田公一とトップギャラン)
「東京砂漠」(内山田洋とクールファイブ)
「春一番」(キャンディーズ)
「ペッパー警部」(ピンクレディー)
「木綿のハンカチーフ」(太田裕美)
「横須賀ストーリー」(山口百恵)

そんな昭和の時代から40年の歳月が流れた今、サラリーマン族(庶民)の暮しぶりは豊かになっただろうか?政治不信は払拭されただろうか?




<引用元・参考文献『流行歌の歩み〜日本歌謡大全』一般社団法人 日本歌手協会>

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