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ボビー・ヘブを偲んで〜色褪せることのない名曲を生んだ男の足跡と「Sunny」の誕生秘話

2026.08.03

2010年8月3日、60’sポップスを代表する名曲「Sunny」のヒットで知られる歌手ボビー・ヘブがナッシュヴィルの病院で息を引き取った。死因は肺ガンとされている(享年72)。



1939年、テネシー州ナッシュビルで生まれる。両親は盲目ミュージシャンで、7人の子供たちと共に音楽一家として活動をしていた。3歳の頃に兄たちが出演していたタップダンスショーで初舞台を踏む。

12歳の時に『グランド・オール・オブリー』(カントリー・ミュージックの公開ライブ放送でアメリカのラジオ番組として最長寿の番組)に黒人として初出演。これはアフリカ系米国人として初の快挙だった。

十代の頃にその才能を認められて、ボ・ディドリーの「Diddley Daddy」でバックコーラスを経験。1962年、23歳の時に“ボビー&シルビア”というデュオを結成して音源を残している。
二十代には、ジョージ・ハリスンが憧れたギタリストとしても知られるカントリーミュージック界の重鎮チェット・アトキンスに師事して音楽キャリアを重ねた。

そして1966年、27歳の時、自作の「Sunny」でソロ歌手としてデビューを果たす。同曲では、当時ソフトロック系のプロデューサーとして活躍していたジェリー・ロスが制作を担当した。

「Sunny」はビルボードのシングルチャートで2位を記録する大ヒットとなり、その後もフランク・シナトラやエラ・フィッツジェラルド、マーヴィン・ゲイ、ジェイムズ・ブラウン、スティーヴィー・ワンダー、ホセ・フェリシアーノら多数の大物アーティストにカバーされた。
ボビーの人生を大きく変えたこの「Sunny」は、一聴するとラブソングのようにも聴こえるのだが、実は恋愛とは違う体験から生まれた曲なのだ。

1963年11月22日、大統領ジョン・F・ケネディが暗殺され、世界中に衝撃のニュースが流れる。その翌日、兄がナッシュビルのナイトクラブで喧嘩に巻き込まれてナイフで刺殺されてしまう。

幼い頃からダンスに歌と、兄から多くの影響を受けたボビーの衝撃は言葉に表せないほどのものだった。大統領暗殺というショッキングな出来事、そして突然の兄の死を聞かされたボビーは憔悴し、何かに救いを求めるようにこの「Sunny」を書き上げたというのだ。ジェラルド・ウィルソンのアルバム『You Better Believe It!』を繰り返し聴き、曲に癒しを求めるうちに自然とメロディーが浮かんできたという。

SUNNY

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