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崎山蒼志──恐るべき個性と才能を感じさせる、15歳のシンガー・ソングライター

2018.07.16

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悲しみを含んだ 夏の光
束ねてみたら 光は消えた
今日の空は 鰐の背中みたいだな
やけにさびしい 目の前に1人
灰色のシャツを着て 歩いている カラスが鳴く
(「夏至」より)


今もっとも注目を集めている15歳と言っていいだろう、シンガー・ソングライターの崎山蒼志(さきやま・そうし)。

2002年生まれで現在は静岡県浜松市に在住する彼は、4歳でギターを弾きはじめ、小学6年生の頃から曲作りをはじめたという。注目されるきっかけとなったのは、AbemaTVで放送された『日村がゆく』という番組の「高校生フォークソングGP」(2018年5月9日O.A.)への出演。学ラン姿にアコースティックギターを抱えて、髪の毛の寝癖もそのままに登場した彼は、13の時の気持ちを歌ったというオリジナル曲「五月雨」を披露。卓越したギタープレイ、独自の言語感覚から紡がれる文学的な歌詞、そしてクセになる歌声とオリジナリティあふれる節回しは、審査員としてその場で目撃した澤部渡(スカート)やサイトウ”JxJx”ジュン(YOUR SONG IS GOOD)が言葉を失うほどに圧倒され、若すぎる才能に惜しみない賞賛を贈った。


番組への出演は話題となり、パフォーマンスを収めた番組動画はまたたく間にSNSで広まっていく。彼の歌に触れた川谷絵音(ゲスの極み乙女/indigo la End)や岸田繁(くるり)といったミュージシャンたちが驚きの声とともに動画を拡散。ある朝起きたら、崎山のtwitterフォロワー数がいきなり5,000人以上増えていたという。

大きな注目を集める高校1年生・崎山蒼志が、初レコーディング作品となる「夏至」「五月雨」を配信のみでリリースする。弾き語りスタイルで録音されたこの2曲。「夏至」はグルーヴィなギターにのせて、メランコリックな夏の思い出をリリカルに表現していく。話題を集めるきっかけとなった「五月雨」は、青春期ど真ん中の揺れる感情を、疾走感あふれるアコギのカッティングで吐き出していく。ナンバーガールやフジファブリックあたりの影響を遠くに感じさせるようなヒリついた感情の発露は、多くの人たちの胸に刺さることだろう。

これまでに作った曲数は、すでに300曲に及ぶという崎山蒼志。彼がこれからどんな歌を、どんな言葉を聴かせてくれるのか。高校1年生の恐るべき才能に、大きな期待を寄せずにはいられない。

意味のない僕らの 救えないほどの傷から
泪のあとから 悪い言葉で震える
黒くて静かな 何気ない会話に 刺されて今は痛いよ
あなたが 針に見えてしまって
(「五月雨」より)



崎山蒼志『夏至 / 五月雨』

崎山蒼志
『夏至 / 五月雨』

(Sony Music Artists)

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