TAP the DAY

Summer in the City〜“グッドタイム・ミュージック”と称されたヒット量産バンドが放った夏の歌

2017.07.04

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都会の夏は暑いぜ!
首の後ろはべっとり汚れて
もうブッ倒れそうでうんざりさ!
街のどこにも日陰なんてありゃしない
まわりのみんなは半分死んでるみたいだ
マッチの頭より熱い歩道を歩いている

でも夜になると別の世界さ!
表通りに繰り出して女の子を見つけるのさ
さぁ夜通し踊ろう!
熱くなったってかまわない
ねぇカノジョ、がっかりだろ?
昼間も夜みたいにできないってことが
夏の街で
夏の街で


車のクラクション、道路工事の削岩機の効果音が(ポップス史上)初めて導入されたヒットソングとして知られるこの「Summer in the City」。
ラヴィン・スプーンフルというバンドが1966年の7月4日に発表したのが初出だったが、その後ジョー・コッカーやB.B.キング、クインシー・ジョーンズ、ストラングラーズがカヴァーし“夏の歌”として定着していった。



曲のタイトルどおり、夏の盛りの8月13日から8月27日まで3週連続でビルボードチャートの1位を獲得し、全英シングルチャートでも8位まで昇り詰めたという。
その年のビルボード年間チャートでは11位を記録し、ゴールドディスクに輝いた作品である。


──ラヴィン・スプーンフル。
彼らは一体どんなグループだったのだろう?
1960年代の中頃、ニューヨークのグリニッジ・ビレッジには“フォークの波”が押し寄せていた。
グループの中心人物ジョン・セバスチャンとザル・ヤノフスキーは、そんな新しい潮流の中で生まれたフォークロック系バンド“マグワンプス”のメンバーだった。
そのバンドには、後にママス&パパスを結成することになるキャス・エリオットとデニー・ドハーティーが在籍していたが…1964年に二人は脱退してしまう。
ジョンとザルはベースのスティーブ・ブーンとドラムスのジョー・バトラーを誘って、1965年に新バンド“ラヴィン・スプーンフル”を結成する。
そのグループ名はミシシッピ・ジョン・ハートが歌った「Coffee Blues」の一節から取ったもので、スラングで性的な意味合いを含んでいるという。


彼らは結成して間もなく、デビューシングル「Do You Believe In Magic(魔法を信じるかい?)」をいきなり全米ヒットチャート(最高記録9位)に叩き込み大きな注目を集める。
この“初球ホームラン”的なヒットをきっかけに彼らの快進撃がスタートする。


「Do You Believe In Magic(魔法を信じるかい?)」-全米9位
「You Didn’t Have to Be So Nice(うれしいあの娘)」-全米10位
「Daydream 」-全米2位
「Did You Ever Have To Make Up Your Mind?(心に決めたかい?)」-全米2位
「Summer in the City」 -全米1位
「Rain On The Roof」-全米10位
「Nashville Cats」-全米8位


次々にヒットを飛ばした彼らは“逆ブリティッシュ・インベイジョン”として、イギリスへのツアーを行い、ビートバンド花盛りのイギリスでも大歓迎されたという。
アメリカの古き良き時代の音楽、カントリー&ウエスタン、ブルース、ジャズ、フォーク、R&B、それにジャグバンドの音楽を研究し、それらをブレンドしながら現代に甦らせた彼らのサウンドは“グッドタイム・ミュージック”と称され、多くのミュージシャンに影響を与えたと言われている。
それは、当時イギリスのロックミュージシャンたちが憧れていた“アメリカの音”だったのかもしれない。


<参考文献『ロック&ポップス名曲徹底ガイド②』音楽出版社>

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