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All Of Me〜ジャズ界の巨人や歌姫たち、そしてメロコアの雄や日本のアイドルまでが歌った失恋ソング

2021.09.10

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♪「All Of Me」/ ルイ・アームストロング


どうして全部持っていってくれないの?
あなた無しではなんの意味もない
あなたにキスできない唇なんていらないわ
あなたに抱きつけない腕なんて必要ないわ


1931年、アメリカで「All Of Me」というトーチソング(失恋歌)が生まれた。
ジャズのスタンダードナンバーとして知られ、古今東西、数多のステージでセッションされ、様々なミュージシャン達から愛されてきた曲である。
歌詞では、身体の部分をあれこれと挙げながら「全部あなたにあげるから、身体ごと連れ去って!」「どうして私のすべてを奪ってくれないの?」と、去ってゆく恋人にすがる未練節が綴られている。
曲が誕生した翌年の1932年に、ルイ・アームストロングが歌ってビルボード・チャートのトップを飾るという大ヒットとなったほか、人気女優ジョーン・ベネットが主演した映画『ケアレス・レディー(Careless Lady)』で使われたことなどもあって瞬くうちに広まったという。

$(KGrHqNHJE!FGNWPL!p5BRnoBGT6Ww~~60_35 (←当時の映画のチラシ)



♪「All Of Me」/エラ・フィッツジェラルド


その後、ビリー・ホリデイやエラ・フィッツジェラルドンなどジャズ界の歌姫たちが歌い継ぐ中、曲の誕生から20年後の1952年にはフランク・シナトラが映画『ダニー・ウィルソン物語(Meet Danny Wilson)』の劇中で歌い、ふたたび注目を浴びることとなる。

meet-danny-wilson-movie-poster-1951-1020491811 (←当時の映画のチラシ)


♪「All Of Me」/フランク・シナトラ

この曲は、セイモア・シモンズとジェラルド・マークスという二人の男によって作詞作曲されたものだ。
2010年度米ソングライターの『名声の殿堂』で“Towering Song”に選出されている。

セイモア・シモンズ (1896 – 1949)は、アメリカのミシガン州デトロイト出身の作曲家でラジオプロデューサーでもあった。
第一次大戦従軍から復帰後、多方面で活動しながら色々な作者と曲作りをした男である。
またジェラルド・マークス(1900 – 1997)も、シモンズと同じくミシガン州の出身の作曲家で、ブロウドウェイやハリウッド向けの作曲活動を中心に映画音楽なども手掛けた才人であった。

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(↑こちらは90年代にリリースされた本曲の60周年を記念してリリースされた編集盤のジャケットです。アーティスト名だけ見ても凄い面子!残念ながら現在入手困難です)

そんなプロの“ソングライティングチーム”が手掛けた楽曲を、初めて歌ったのがベル・ベイカーというユダヤ系の女優・歌手だった。
1931年、デトロイトにあるフィシャー劇場での出来事だった。
当時38歳で夫を亡くしたばかりの彼女は、この歌詞の内容に自己の境遇を重ね…歌いながら舞台上で泣き崩れたというエピソードが残っている。
その臨場感溢れる歌声がラジオで放送されて、多くのリスナーの心を打ったという。









また、この曲を最初にレコードに録音したのは“アメリカの歌の恋人”(Ameica’s Sweetheart of Song)と呼ばれて人気を博していたルース・エッティングという人だった。
彼女はギャングとの結婚・離婚等スキャンダラスで数奇な一生を送り、後に“トーチソング(失恋歌)の女王”とも呼ばれた歌手・女優である。







時は流れ…1996年、この歌を“メロコアの雄”と呼ばれたアメリカのパンクバンドNOFX(ノーエフエックス)がカヴァーしてシングルカットしたバージョンが話題となった。
近年では、エリック・クラプトンが最新作『OLD SOCK』(2012年)に収録し、ポール・マッカートニーと息の合った“大人のハーモニー”を披露している。
日本でも多くのジャズシンガーの他に、ブルースの大御所・憂歌団や、ボサノバの歌姫・小野リサ、元モーニング娘。の加護亜依などジャンルを超えたアーティストたちがこの曲を歌い継いでいる。

「All Of Me(私のすべて)」――その珠玉のメロディーには、デキシーランドジャズ、スウィング、ビバップ、ボサノヴァ、カントリー、ブルース、ロック、そしてパンクまで、まさに“All (すべて)”の音楽ファンのハートを奪ってしまう不思議な魅力があるという。


♪「All Of Me」/ NOFX(ノーエフエックス)


♪「All Of Me」/ウィリー・ネルソン

♪「All Of Me」/ 加護亜依

ルイ・アームストロング『All Of Me』

ルイ・アームストロング『All Of Me』

(2007/Golden Options)


エリック・クラプトン『OLD SOCK』

エリック・クラプトン『OLD SOCK』

(2013/ Polydor)






こちらのコラムの「書き手」である佐々木モトアキの音楽活動情報です♪
宜しくお願い致します。






【佐々木モトアキ独り唄いTOUR“歌ものがたり2021”秋冬】


9月11日(土)金沢JealousGuy
9月12日(日)富山(高岡)GOOD FELLOWS
9月17日(金)北海道(恵庭)Mojo Hand
9月18日(土)北海道(札幌)SALINAS
9月19日(日)北海道(苫小牧)M’s Garden
9月22日(水)北海道(札幌)LOG  
10月2日(土)茨城(古河)三和ふるさとの森
10月3日(日)新潟Live Bar Mush
10月8日(金)東広島pasta amare
10月9日(土)山口(下関)T-Gumbo
10月10日(日)福岡(雑餉隈)@-yaya GARAGE
10月16日(土)茨城(古河)Live studio音出事
10月23日(土)吉祥寺Rock Joint GB
10月30日(土)福岡Public Bar Bassic.
10月31日(日)熊本(八代)bar 7th chord
11月3日(水・祝)行橋Rock ‘n Roll Bar Memphis
11月7日(日)徳島 デラシネ
11月12日(金)小倉Bar Disa
11月13日(土)広島OK鉄板
11月14日(日)大分(宇佐)音小屋REBOOT
11月19日(金)仙台 ホームラン酒場
11月20日(土)二戸FREED
11月21日(日)八戸FLAT 
11月22日(月)青森 Be on space222トラスト
11月23日(火・祝)秋田カウンターアクション
11月27日(土)下北沢ニュー風知空知
12月3日(金)名古屋ローリングマン
12月4日(土)岡山Desperado
12月5日(日)大阪 大きな輪
12月11日(土)福岡NIKAI 
12月12日(日)大牟田 陽炎
12月18日(土)所沢 MOJO


↓チケットご予約&公演詳細・共演者情報はこちら
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12692844619.html




新作ミニアルバム『You』のタイトルナンバー「You」のミュージックビデオです♪
映像編集、ポートレート(写真)撮影共に、佐々木モトアキ本人が手掛けております。
とてもシンプルな技法ですが、何よりも登場する皆さんの表情が素敵です✨
人が“目を閉じている”表情。
その“瞼(まぶた)に浮かんでいる”誰かの顔。
繋がってゆく“一人ひとりの想い”が、100通りの、いや1000通りのドラマを描いてくれています。





佐々木モトアキ
執筆、動画編集、音楽・食・商品・街(地域)に関わるPRなどなど…様々なお仕事承ります。

例えば執筆・編集のお仕事として、、、
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【佐々木モトアキ プロフィール】
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