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2月のナンバーワンアルバム①〜J・ガイルズ・バンド/REOスピードワゴンほか

2018.02.07

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「TAP the COLOR」連載第236回〜COLORFUL〜

1990年代以降、ビルボードのアルバムチャートは売り上げに基づいた集計方法に変わった。さらにゼロ年代に入るとネット配信が普及してCDやアルバムが売れなくなった。その影響もあって現在のチャートはほぼ毎週のようにナンバーワンが入れ替わり、すぐにトップ10圏外へランクダウンしてしまう(その代わりに年に数枚だけビッグヒットが生まれる)。だが70〜80年代はナンバーワンになること自体が困難で、言い換えればそれらは「時代のサウンドトラック」として確かに機能していた。2月にはどんなアルバムがナンバーワンになったのだろう?


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J・ガイルズ・バンド『Freeze-Frame』(1981)
1970年のデビュー以来、地道なライヴ活動とブルーズ/R&Bに根ざした音楽性で「アメリカのストーンズ」とも称されたJ・ガイルズ・バンド。本作は彼らにとって唯一のナンバーワンとなり(4週連続1位)、シングルカットされた「Centerfold」やタイトル曲が大ヒット。ポップになったことで賛否両論が起こったが、その名は飛躍的に向上した。なお、ヴォーカリストのピーター・ウルフとマディ・ウォーターズの友情は泣ける。
(詳しくはこちらのコラムで)
売れ始めても英雄マディ・ウォーターズの使いっ走りをやめなかったピーター・ウルフ


REOスピードワゴン『Hi Infidelity』(1980)
1971年にデビューするも、売れずに地道なツアー活動を続けていた彼ら。しかし本作で遂にその成果が。アルバムは15週間全米1位、結果的に1000万枚以上のセールスを記録。「Keep on Loving You」や「Take It on the Run」などが大ヒットした。印象的なジャケットのアートディレクションは、イーグルスやリンダ・ロンシュタットの仕事で知られるジョン・コッシュ。


サンタナ『Supernatural』(1999)
世紀末に突如として、今までにないほどの脚光を浴びたサンタナの大復活作(12週1位)。世界的にもラテンブームが再来して、全米だけで1500万枚以上をセールス、グラミー賞9部門受賞。マッチボックス20のロブ・トーマス、デイヴ・マシューズ、ローリン・ヒルといった90年代スターたちとの共演が楽しめる。大ヒットした「Smooth」や「Maria Maria」などを収録。


ジェニファー・ロペス『J to tha L–O! The Remixes』(2002)
ニューヨーク育ちのプエルトルコ系アメリカ人のジェニファー・ロペス。愛称はJ.Lo。日本ではその美貌とスタイルの良さ、ファッションアイコン性もあって「ジェニロペ」として大ブームに。スクリーンでの活動と並行して、1999年に歌手デビュー。「If You Had My Love」でいきなり大ヒットを飛ばす。本作はナンバーワンとなったセカンド作『J.Lo』のリミックス盤ながら、こちらも2週1位を記録。この頃が歌手としての人気のピークだった。また、フォーブス誌が毎年発表する高額所得セレブランキングの常連でもある。


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