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白波多カミン with Placebo Foxes──渦巻く情念を赤裸々に歌う女性SSWが、新たにバンドを結成

2016.05.03

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東京は風が強い どこまでも行けるの
背中をなぞりながら 綺麗な色だねとブラジャーを褒めた

薄暗い部屋の隅で 形見の時計が光ってる

仏壇の前で君とセックスをした
あ。今、目が合った優しい顔で写るお父さんと
(「姉弟」より)


京都出身のシンガー・ソングライター、白波多カミン。

ミドリやあふりらんぽを輩出したギューンカセットから2011年にデビューした彼女は、神社で巫女の仕事をしていたことがあったり、非常階段と初音ミクのコラボ〈初音階段〉に初音ミクのコスプレボーカリストとしても参加したこともあったりと異色の経歴を持つかたわら、渋谷毅・坂田明・山本精一・曽我部恵一といったベテランたちとの共演も果たしてきた、どこかミステリアスな存在感を放つミュージシャンだ。

彼女が注目を集めたのは、今年3月にリリースした弾き語り中心のサード・アルバム『白波多カミン』。冒頭に引用した「姉弟」の〈仏壇の前で君とセックスした〉という歌詞をはじめセンセーショナルな描写も飛び出すリリックは、女性の赤裸々な心理をむき出しにしながら、聴き手を心を惹きつけては歌の世界へと泳がせるストーリーテラーとしての才を感じさせる作品だった。

そんな彼女がバンドとして新たに結成したのが、この〈白波多カミン with Placebo Foxes〉だ。濱野夏椰(ギター/Gateballars)、上野恒星(ベース/jappers/ベース)、照沼光星(ドラム/Golden Katies!!、thatta、ex.QUATTRO)といった、東京に出てきてから出会った同年代のミュージシャンたちとともに作り上げたメジャー・デビュー・アルバム『空席のサーカス』。MO’SOME TONEBENDERの百々和宏をプロデューサーに迎え完成した本作は、日々の暮らしに渦巻く様々な情念をひとつひとつめくってさらけ出していくような白波多カミンの歌詞が、グランジ/オルタナティヴ・ロックの影響を感じさせるバンド・サウンドを媒介にして、よりダイレクトに、より劇的に描かれていく。「姉弟」など、過去に発表してきた楽曲も収録され、それらがバンド・アレンジでガラリと表情を変えているのも聴きどころのひとつ。ユニークな視点で日常を切り取りながら、確実にリスナーの心へと届けるポップ・センスを両立させているあたり、コートニー・バーネットなどとの共振性を感じさせたりもする、注目の個性の登場だ。


仲良くなりたいなんて嘘
認めさせたいだけなんでしょ
おいしくないお菓子を取り合ってどこに行けば良いの

取り繕って笑い合う私たちは邪悪だね
切り付け合って耐え忍ぶ私たちは綺麗だね

お姫様は一人で良いの。だからきみと殺し合うの
(「普通の女の子」より)



白波多カミン 『空席のサーカス』

白波多カミン with Placebo Foxes
『空席のサーカス』

(日本コロムビア)


official website
http://shirahatakamin.com/
http://columbia.jp/shirahatakamin/

白波多カミン with Placebo Foxes「バタフライ」 MV
白波多カミン with Placebo Foxes「姉弟」 LIVE
白波多カミン with Placebo Foxes「おかえり。」 LIVE


Live Schedule
『空席のサーカス』Release Tour

6月7日(火)福岡・薬院 UTERO(w/tepPohseen、Num Contena)
6月9日(木)大阪・東心斎橋 CONPASS(w/あふりらんぽ)
6月16日(木)東京・渋谷 TSUTAYA O-nest ※ワンマン
詳細はofficial websiteをご確認ください。

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