TAP the ROOTS

キャンペーンソングから見るアメリカ大統領選

2016.07.07

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目覚めても、微笑む気になれず
少しばかり時間がかかっても
目を開けて、今日という日を見つめるの
きっと昨日と違って見えるはずだから

フリート・ウッドマックが1977年に発表したアルバム『噂』は、翌1978年のグラミー最優秀アルバムに輝くなど大ヒットした作品だが、この「ドント・ストップ」は『噂』から3枚目のシングルとしてカットされた作品である。



1946年、アーカンソー生まれのビル・クリントンはこの曲がヒットしていた頃、31歳で、アーカンソー州司法長官となった。そしてその翌年、32歳の若さでアーカンソー州知事となる。


ドント・ストップ
明日を考えることを
ドント・ストップ
それはすぐここにやってくる
きっと、それまでよりよくなってるわ
昨日は行ってしまった
昨日は行ってしまったの

それから14年。
1992年の大統領選でビル・クリントンは「ドント・ストップ」をテーマ・ソングとして採用した。

「ドント・ストップ」は元々、ボーカルを務め、この歌の作曲者でもあるクリスティン・マクヴィーが、バンドのベーシストであり夫だったジョン・マクヴィーとの別れ、そして新しい生活を歌ったものである。
だが、そんな背景はどうでもよかった。この歌から感じられるポジティブな雰囲気が、若いビル・クリントンには似合っていたし、何より、クリントン自身がこの曲とバンドの大ファンだったからである。
1993年。大統領の就任式に際して、ビル・クリントンはすでに解散していたフリート・ウッドマックに再結成して式典で演奏してくれるよう頼み込んでいる。



さて。今回の大統領選では、彼の妻であるヒラリー・クリントンが民主党の予備選を勝ち抜いた。そして、ヒラリーが選んだのは、今をときめく歌姫、ケイティ・ペリーの「Roar」だった。


私には虎の目がついてるの
火の中を、火の中を踊るのよ
だって私はチャンピオン
私の吠えるのが聞こえるでしょ

ポール・サイモンの「アメリカの歌」に自らの思いを託したオバマ。自らの若さをフリート・ウッドマックの歌と重ね合わせたビル・クリントン。。。
確かに、ヒラリーの目は時として虎のように鋭いのだろうが、吠えるだけなら、共和党の大統領候補で、あらゆるミュージシャンから曲を使うことを拒否されている不動産王と少しも変わらないような気もするのだが。。。

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