「本物の音楽」が持つ“繋がり”や“物語”を毎日コラム配信

TAP the POP

TAP the DAY

戦争の親玉

2024.08.15

Pocket
LINEで送る


ボブ・ディランがこの「Masters Of War(戦争の親玉)」を作ったのは21歳の時だったという。
それはキューバ危機によって冷戦の緊張が高まった1962年から1963年頃のこと。
この楽曲は2ndアルバム『The Freewheelin’ Bob Dylan』に収められ、ディランが初めて“はっきりとしたメッセージを込めたプロテストソング(政治的抗議のメッセージを含む歌)”として知られている。
同アルバムのトップを飾る「Blowin’ in the Wind(風に吹かれて)」の方が、プロテストソングとして世界的に有名になったが、そのメッセージは暗喩によるものがほとんどだった。


それに比べてこの「Masters Of War(戦争の親玉)」は、明らかに人の命を代償に金儲けしている“戦争商人”を痛烈に非難した歌であり、ディランの楽曲の中でも最も攻撃的だと言われている。
世界は混沌とした時代に突入しようとしている。
ウイルスのこと、エネルギー問題、経済至上主義、自然環境・生態系の破壊、地球規模の気候変動…
そして今も世界のどこかで戦争・紛争・貧困に苦しんでいる人達がいます。
国境を越え、時代を超えて…誠実なアーティストが生み出した歌は教えてくれる。
「知ること」「伝えること」そして「自分の事として考えてみること」の大切さを。
この世界を “陰でコントロールする者たち” の好きにさせてはいけない。


「戦争のつくりかた」アニメーションプロジェクト-What Happens Before War?-

【戦争のつくりかた特設サイト】
http://noddin.jp/war/


2012年8月20日、シリアを取材中、銃撃によって志を絶たれたジャーナリスト・山本美香さん(享年45)の言葉をご紹介します。(書籍『戦争を取材する〜子供たちはなにを体験したのか』/山本美香・著より)

平和な世界は、たゆまぬ努力を続けなければ、あっという間に失われてしまいます。
世界は戦争ばかり、と悲観している時間はありません。
この瞬間にもまたひとつ、またふたつ…大切な命が奪われているかもしれない。
目をつぶって、そんなことを想像してみて下さい。


■『戦場に咲いた小さな花 山本美香という生き方』(ドキュメンタリー番組・約45分)




Bob Dylan『The Freewheelin’ Bob Dylan』
SMJ



こちらのコラムの「書き手」である佐々木モトアキの活動情報です♪

【佐々木モトアキ公演スケジュール】
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12660299410.html


【佐々木モトアキ プロフィール】
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12648985123.html


Pocket
LINEで送る

あなたにおすすめ

関連するコラム

[TAP the DAY]の最新コラム

SNSでも配信中

Pagetop ↑

トップページへ