♪「Karma Chameleon(カーマは気まぐれ)」/カルチャー・クラブ
因果応報って言うでしょ?
そんなことから運命は変わっちゃうんだよ
君はあっちへふらふら こっちへふらふら
君が思ってることと僕の望みが近いなら
愛し合うことは簡単なのかもしれないね
愛は赤にも金色にも緑にも変わっていくんだ
この「Karma Chameleon(邦題:カーマは気まぐれ)」は、イギリスのバンド、カルチャー・クラブが1983年に発表した80年代を代表するヒット曲である。
1984年には“ビルボードHOT100”で3週連続1位に輝き、更に世界16ヵ国でも1位を獲得し、バンド最大のヒットとなった。
ボーイ・ジョージは、カルチャー・クラブという名前についてこう語っている。
「4人のルーツがそれぞれ違うことからつけたんだ。僕はアイルランド系、ジョンはユダヤ人、ミッキーはジャマイカンでロイがイングランド。4つの文化が集まったから、カルチャー・クラブにしたんだよ。」
カルチャー・クラブは80年代にリリースしたデビューアルバムのうち3曲が米国でトップ10にランクされるヒットとなり、これはザ・ビートルズ以降初めての快挙であった。
当時、世界中でシングル一億枚とアルバム5,000万枚を売り上げ人気絶頂だった最中「この曲は単なる言葉遊びだ」という批判が巷で沸き起こった。
これに対してボーイはこう反論し、歌詞の解釈の仕方まで説明している。
「そんなことを“したり顔”で噂している連中は馬鹿なんだよ。」
「この曲は自分に正直に、そして感じたように行動しないと、カーマのように報いを受けることになるよ、ってことを歌っているんだけどね。」
ボーイ・ジョージは、本名をジョージ・アラン・オダウドといい、ベクスリー・ロンドン特別区で“男の子”として生まれた。苗字の“オダウド”はアイリッシュ系の氏である。彼の化粧は学生時代からのもので、その頃から「オカマ」と呼ばれていたという。
ボーイは当時のことをこんな風に回想している。
「学校は退屈な場所だったし、周囲の目を自分に向ける方法もなかった。たいてい目立っていたのは粗野な乱暴者で、彼等以外が自分の存在をアピールするなんて無理だったんだ。そこで僕は“自分が目立つにはどうしたらいいか?”を考えて、このやり方を思いついたんだ。」
つまり、ここに歌われている“カーマ(Karma)”とは、女の子の名前とのダブルミーニングで“業や因果応報”を比喩しているものである。
歌詞の中では、態度をコロコロ変えながら思ったことをちゃんと言わない彼女に「いつかバチがあたって恋もダメになっちゃうよ」と諭しているような内容となっている。
また、ボーイは『The Billboard Book of Number One Hits』(Fred Bronson著)の中でこの曲について次のように語っている。
「誰にだって思い当たる節があるだろうけど…基本的には、自分が正直じゃなかったり、思った通りに行動せず我慢したりすると、因果が回ってくるのさ。」
「つまり自分に正直に生きないと、自然の流れから何かしらツケを払うことになるんだ。」
♪「Karma Chameleon(カーマは気まぐれ)」/カルチャー・クラブ2002(Culture Club ‘Karma Chameleon’ 20th Anniversary Concert@The Royal Albert Hall )
人の運命はカメレオンのように変わるんだ
君のようにどっちつかずにふらふらしていると
運命も変わっちゃうんだよ
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