TAP the COLOR

アイルランドの血と誇り〜ヴァン・モリソンほか

2013.12.11

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「TAP the COLOR」連載第7回

緑はアイルランドのナショナルカラー。街に溢れるデザイン物以上に、苦難の歴史を歩んだ自然の風景の中にその色は息づいている。アメリカやイギリスに渡った膨大な数の移民たち。二度と帰ることのない祖国の憧景。故郷に残した家族や恋人を想う色。ロックという血には黒人たちの黒、そして彼らの緑が今も力強く流れている。

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ヴァン・モリソン『Astral Weeks』(1968)
デビューから現在まで約50年、アイリッシュ・ソウルを貫き続ける男が残した偉大なる名作。数多くのリスペクトを集めるその孤高の音楽性が極めて神秘的であり自然的なのは、アイルランドの風景の中に宿る精神や魂といったものが、ヴァン・モリソンという人を通じて音として生まれ変わっているからだろう。

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デキシーズ・ミッドナイト・ランナーズ『Searching for the Young Soul Rebels』(1980)
バンドのリーダーでありアイルランド系英国人でもあるケビン・ローランド率いるDMRのデビュー作。何よりもタイトルに痺れる(邦題は『若き魂の反逆児を求めて』)。アイルランドで居住区を奪われたカトリック教徒の少年が街角でこちらを見つめている。ロンドンの夕刊紙に掲載された実際の報道写真が使用された。

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ザ・スミス『The Queen is Dead』(1986)
脳天気な夢やラブソングとは一線を画した“社会不適応者”にして“アイリッシュ・ブラッド”が流れるモリッシーの言葉に、ジョニー・マーという稀代のギタリストが奏でるポップなメロディが出逢った時、スミスはすでに伝説となった。映画スターや作家の写真を使用したアートワークも彼らの特徴。本作はアラン・ドロン。

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ウォーターボーイズ『Fisherman’s Blues』(1988)
スコットランド出身のマイク・スコットが、同じケルト文化圏であるアイルランドに移住して地元のミュージシャンとの交流を経ながら録音した名作。波音、強い風、手が届きそうなくらい低い雲。そんな風景が聞こえて来る。そしてヴァン・モリソンの「Sweet Thing」をカバー。こうして音楽の力は繋がっていく。

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