TAP the COLOR

10月のナンバーワンアルバム②〜ジュディ・ガーランド/ニルヴァーナほか

2017.10.11

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「TAP the COLOR」連載第213回〜ORANGE〜

1990年代以降、ビルボードのアルバムチャートは売り上げに基づいた集計方法に変わった。さらにゼロ年代に入るとネット配信が普及してCDやアルバムが売れなくなった。その影響もあって現在のチャートはほぼ毎週のようにナンバーワンが入れ替わり、すぐにトップ10圏外へランクダウンしてしまう(その代わりに年に数枚だけビッグヒットが生まれる)。だが70〜80年代はナンバーワンになること自体が困難で、言い換えればそれらは「時代のサウンドトラック」として確かに機能していた。10月にはどんなアルバムがナンバーワンになったのだろう?


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R.E.M.『Monster』(1994)
彼らの存在は90年代ロックの精神的支柱そのものだった。インディーズからメジャーへ移籍すること自体が冒険であり、下手を打てばそれまでのピュアな音楽性や影響力のあるファンを失うかもしれない。しかし、独自のギターサウンドは我が道を浮遊し続けた。荒々しさが呼吸するロックに返り咲いた彼らは、この後6年ぶりのワールドツアーへと繰り出していく。


ニルヴァーナ『From the Muddy Banks of the Wishkah』(1996)
カート・コバーンの死後から2年経ってリリースされた初の公式ライヴアルバム。人生の苦悩を背負い込んだカートの魂の叫びがテンションの高さと比例して恐ろしいほどの緊張を聴き手に要求してくるが、それでも最後まで一気に聴けてしまうのは、やはりバンドが純粋にロック、音楽そのものを愛していたからに他ならない。


ポーラ・アブドゥル『Forever Your Girl』(1988)
NBAのチアリーダー出身で、ジャネット・ジャクソンの振り付けを担当していたポーラのデビュー作。1年以上を掛けてナンバーワンに到達。日本でも狂乱のバブル期。ナイトスポットから彼女の歌声が聴こえない日はなかった。アルバムは世界で1200万以上を売り上げ、シングルカットされた「Straight Up」「Forever Your Girl」「Cold Hearted」「Opposites Attract」が立て続けに1位を記録した。再評価されるべき良質なエンターテインメント作品だ。


ジュディ・ガーランド『Judy at Carnegie Hall』
アメリカのショービジネス界の伝説的存在であるジュディ・ガーランドは、同時に破滅的な人生を送った最初のポップスターでもあった。16歳の時に『オズの魔法使』でスターダムに。銀幕のトップスターは、やがて壮絶な薬物中毒やスキャンダルに巻き込まれていく。本作はカーネギー・ホールでのコンサートを収録したライヴ・アルバム。グラミー賞のアルバム・オブ・ザ・イヤーに輝いた名盤で、もちろん「虹の彼方」も大歓声の中で歌い上げる。ジュディは1969年に47歳の若さで亡くなった。

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