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ヘヴィメタルの閃光⑮〜ガンズ・アンド・ローゼズ/アイアン・メイデンほか

2019.10.30

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「TAP the COLOR」連載第389回〜YELLOW〜


1970年代後半〜80年代前半、イギリスで起こったNWOBHM(New Wave Of British Heavy Metal)をきっかけに世界へ広まった「ヘヴィメタル」。その後、70年代から活躍するハードロックバンドに加え、LAメタル、スラッシュ・メタル、ネオ・クラシカル・メタルなど様々なジャンルが確立。MTVや音楽雑誌を通じて数々の人気バンドやギターヒーローが誕生した。90年代のグランジ/オルタナ時代には時代遅れの対象にされるものの、ゼロ年代からは世代交代を経てシーンが再燃・活性化。音楽に限らず、映画やコミックやデザインなどポップカルチャーに与えた影響は計り知れない。アルバムジャケットに刻まれたバンドのロゴデザインにも注目してほしい。

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AC/DC『High Voltage』(1976)
AC/DCの記念すべき世界デビュー盤。内容は1975年にオーストラリアでリリースした2枚のアルバム『High Voltage』から2曲、『T.N.T.』から7曲セレクトされた編集盤。AC/DCの原点ここにあり。ミニアルバム『’74 Jailbreak』と併せれば、この時期の正式音源がほぼ揃う。バグパイプを取り入れた「It’s a Long Way to the Top (If You Wanna Rock ‘n’ Roll)」が強烈な印象を残す。

アイアン・メイデン『Piece of Mind』(1983)
1980年に『鋼鉄の処女』(Iron Maiden)でデビュー。イギリスで起こったNWOBHM(New Wave Of British Heavy Metal)の顔役として登場した彼らは、長いツアーの積み重ね、アルバムジャケットに描かれた“エディ・ザ・ヘッド”のキャラクター化などを経てアメリカでも人気を博し、HR/HM界の頂点へと上り詰めた。16枚のオリジナルアルバムはその証。4枚目の本作はアメリでも14位まで上昇し、プラチナディスクを獲得した。

ドッケン『Under Lock and Key』(1985)
モトリー・クルー、ラット、クワイエット・ライオットら人気バンドが続々と登場したLAメタル。このドッケンもシーンを代表する存在だった。デビュー前はヨーロッパを活動の拠点にしていたこともあり、楽曲にも所々面影が。チャートアクションのピークは次作『Back for the Attack』だが、3枚目の本作はプラチナディスクを獲得。LAメタルっぽいアルバムカバーもクール。

ガンズ・アンド・ローゼズ『Use Your Illusion I』(1991)
衝撃のデビュー作『Appetite for Destruction』から4年。1991年9月にガンズの待望の新作がリリースされた。しかも2枚同時リリース。『Use Your Illusion I』(2位)と『Use Your Illusion II』(2週連続1位)というラファエロの絵画をジャケットに使用した実質2枚組大作だ。しかし、バッドボーイたちは王者としての貫禄を身につける一方、台頭したシアトルグランジ勢から痛烈な批判を浴びることに。本作は80年代前半から続いたHM/HRパーティの“最後の道標”的作品。Iには「November Rain」「Don’t Cry」などを収録。







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