「本物の音楽」が持つ“繋がり”や“物語”を毎日コラム配信

TAP the POP

TAP the NEXT

コロリダス──〈みんなのうた〉を朗らかに歌う、アコースティック・ラテン・バンド

2016.02.23

Pocket
LINEで送る

アコースティックのシンプルなアンサンブルで、さまざまなルーツ・ミュージックを咀嚼し、誰もが口ずさめるようなポップ・ソングを紡いでいくコロリダス。商店街のお祭りからクラブイベント、カフェ、居酒屋、キャンプ場など場所も客層も問わず盛り上げていく彼らは、ボーカル/ギターのしみずけんたを中心に2010年に結成。途中メンバー・チェンジがあったものの、現在は宇都ぽん良太郎(ウッドベース)、英心(パーカッション)、近藤哲平(クラリネット、サックス)の4人でマイペースに活動を続けている(ちなみに英心は仏教とレゲエを融合させた〈英心&the meditationalies〉としても活躍中だ)。

そんなコロリダスが前作『デパート』から約3年ぶりとなるセカンド・アルバム『coloridas』を完成させた。ブラジル、キューバ、コロンビア、ジャマイカ、トリニダード・トバゴと南国音楽のエッセンスをふんだんに取り入れながら、童謡のように平易な言葉で朗らかな歌を聴かせる彼らの魅力は、ますます明快に。新しい曲を歌いたいという欲求と制作する工程をそのまま歌にした入れ子構造がユニークな「新曲」から幕を開ける本作は、めがねが見つからない〈あるある〉な光景を描いた「めがねちゃん」、なかなか止められないしゃっくりをそのままテーマにした「しゃっくり」など、聴けば一発で耳に残る楽しい楽曲が並ぶ。その一方で、吉行慶一郎のギターと近藤のクラリネットがフリーキーに絡む「秋のしっぽ」、メランコリックなスウィング「待つ」、音頭とサンバとアヴァンギャルド・ジャズを掛け合わせたような「節分節」など、後半に進むにつれ、カオティックな展開を見せるあたり、コロリダスの音楽性の、ただ明るいだけでない〈深み〉を感じさせるのも憎いところだ。

赤ん坊からおじいちゃんおばあちゃんまで、誰もが踊りだし誰をも笑顔にする、コロリダスの音楽。彼らは、まさしく〈みんなのうた〉を高らかに歌える稀有な存在だ。


コロリダス『coloridas』

コロリダス
『coloridas』

(トロップレコード)


コロリダス official website
http://clrds.blogspot.jp/


コロリダス「めがねちゃん」 MV
コロリダス「しゃっくり」 LIVE
コロリダス アルバム『coloridas』 trailer


live schedule
「coloridas」リリースパーティ

2月28日(日)東京・青山 月見ル君想フ
出演:コロリダス、英心&The Meditationalies
DJ:Soul Bonanza

3月3日(木)東京・吉祥寺 BAOBAB
3月4日(金)東京・下北沢 ろくでもない夜
w/TheWorthless、アノアとペロ、とってんたん
3月10日(木)東京・代官山 WGT
w/GYPSY VAGABONZ
3月20日(日)東京・渋谷 タワーレコード渋谷店(インストアライブ)

詳細はコロリダス official websiteをご確認ください。

Pocket
LINEで送る

あなたにおすすめ

関連するコラム

[TAP the NEXT]の最新コラム

SNSでも配信中

Pagetop ↑

トップページへ