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ハイロウズの「十四才」に込められているリアリティへの希求

2019.11.23

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ロックンロールという音楽には古くからの権威や慣習に反発するというイメージと、心の内なる叫びを言葉にしていくセンスのかっこよさ、その両方が含まれている。

ハイロウズの「十四才」は2001年に発表された楽曲だが、これは日本語によるロックンロールの到達点と言える作品だ。

「十四才」という年齢は中二病(ちゅうにびょう)という言葉とも重なるもので、中学2年生頃の思春期に見られがちな態度、反抗期における背伸びしがちな言動を、自虐する言葉としてネット時代になって広まった。

思春期にありがちな自己愛に満ちた空想や嗜好などを揶揄した、ネット発のスラングだともいわれている。

浅草キッドの水道橋博士は著書「本業―タレント本50冊・怒涛の誉め殺し!」のなかで、「中学生とは間違いなく、一生で一番ダサい季節」であると述べていた。

中学生特有の、大人の大人でもなく、子供でもない感情は、限られた社会のつながり、狭い友人関係と日々のディテールの中に詰まっている。
そして、それは水道橋博士にとっては矮小すぎて、内容と文字には似合わないドタバタとした、いわば「マンガそのもの」といえるリアリティのない日々であったという。

そして自分でも思い当たった出来事をいくつか並べている。

・授業中、真剣に自分のサインを練習する。
・「レンズの効果」といって気づかれないように友達の首に焦点を当ててみる。
・肛門検査!といってかんちょうする。
・家に誰もいないとき全裸でトイレに行く。
・喫茶店の「営業中」看板を盗んで部屋の取っ手にぶら下げる。

確かに中学生の時代には、こんな意味不明なことに夢中になったり、笑ったり、落ち込んだりしていた中学生も多かったのだろう。
そして、無目的な行動の中に、自我の芽生えも生まれてくる。

水道橋博士は中学受験を受けて合格し、名門と言われた岡山大学教育学部附属中学に越境入学で通った。
詰襟のホック外しているだけで不良と思われるような、県下有数の進学校だったという。

しかしこの青春の入り口で、早くも落ちこぼれてしまった。
長い通学時間は、教科書よりマンガや文庫本に熱中するサブカル好き少年になってしまった。
勉強ができない、その反動なのか、俺は、長じて、「たけし軍団」のようなバカ集団に加入氏、世見からみたら、しょうもない漫才師になってしまった。

中学生特有の、大人の大人でもなく、子供でもない、あの感情(その多くは笑だが)は、限られた社会のつながり、狭い友人関係と日々のディテールの中に詰まっている。
中学受験で合格し、越境入学で通った岡山大学教育学部附属中学は、詰襟のホック外していくだけで不良と思われるような、県下では有数の進学校だった。

水道橋博士はこの青春の入り口で落ちこぼれた。
というのも長い通学時間のおかげで、教科書よりマンガや文庫本に熱中するサブカル好き少年になってしまったのだ。
そして、それは矮小すぎて、内容と文字には似合わないドタバタとした、「マンガそのもの」といえる日々になった。

水道橋博士が自分で思い当たった出来事をいくつか並べている。

・授業中、真剣に自分のサインを練習する。
・「レンズの効果」といって気づかれないように友達の首に焦点を当ててみる。
・肛門検査!といって浣腸する。
・家に誰もいないとき全裸でトイレに行く。
・喫茶店の「営業中」看板を盗んで、部屋の取っ手にぶら下げる。

確かに中学時代の水道橋博士は、こんな意味不明なことに夢中になったり、笑ったり、落ち込んだりしてしまっていたらしい。
しかし、無目的な行動の中に、自我の芽生えも生まれてくる。

勉強ができない、その反動なのか、俺は長じて「たけし軍団」のようなバカ集団に加入し、世見からみたら、しょうもない漫才師になってしまった。
しかし、俺の同学年は、奇跡的にそんなバカが俺だけじゃなかった。
後にロックバンド、『ブルーハーツ』から『ハイロウズ』のボーカルへと日本のロック界に巨大な足跡を残す甲本ヒロト…。
そして、もう一人。
後に、元『オウム真理教』幹部、尊師の主治医として、日本犯罪史上に悪名を残す中川智正… 。
この二人も俺の同級生だったのだ。


甲本ヒロトは中学時代に、ラジオから流れてきたビートルズを聴いてロッカーになる確信を持った。
水道橋博士は、ラジオから流れてきたビートたけしを聴いて、漫才師になろうと思った。
そして「本業」のなかで水道橋博士は、「中川はいったいなにを聴いていたのだろう」と、中学時代に想いを馳せている。

しかし中川は2018年7月6日、死刑執行により死亡して返事は謎のままになった。
ロッカーの道をまっすぐに歩んだ甲本ヒロトは、「十四歳」の中でこんなホンネを歌っている。



ジョナサン 音速の壁に
ジョナサン きりもみする
ホントそうだよな どうでもいいよな
ホントそうだよな どうなってもいいよな
一発目の弾丸は眼球に命中 頭蓋骨を飛び越えて僕の胸に
二発目は鼓膜をつきやぶり やはり僕の胸に
それは僕の心臓ではなく それは僕の心に刺さった


この呼びかけの「ジョナサンは人によって、いろんな受け取り方があるだろう。
作詞した甲本ヒロトはリチャード・バックの「かもめのジョナサン」だと語っていたが、それ以外のジョナサンについても言及しているし、解釈を限定しているわけではない。

ただ同じ年だった水道橋博士には、こんな説明をしていたそうだ。

『ジョナサン』はいろんな取り方があるけど、
 一番は『かもめのジョナサン』だな。
 リチャード・バックは『イリュージョン』が最初で、
 『かもめ――』は最初映画で見たんだよ。
 それから、14歳の時のイメージは定期的に襲ってきてたんだよ

(水道橋博士の「博士の悪童日記」-2003年6月13日 金曜日 http://blog.livedoor.jp/s_hakase/archives/96635.html)


「十四才」はこんな歌詞で締めくくられている。

あの日の僕のレコードプレイヤーは少しだけ威張ってこう言ったんだ
いつでもどんな時でもスイッチを入れろよ
そん時は必ずお前14歳にしてやるぜ





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