TAP the STORY

“変化”を味方につけた恋多き歌姫〜リンダ・ロンシュタット 27歳〜

2016.11.09

Pocket
LINEで送る

♪「Desperado」/リンダ・ロンシュタット


1973年、イーグルスは珠玉のバラード「Desperado(邦題:ならず者)」を世に放った。
同年、27歳になったリンダ・ロンシュタットはこの名曲を自身のアルバム『Don’t Cry Now』に収録して発表した。


ダイヤのクイーンなんて引いちゃだめよ、あなたには荷が重すぎるから
ハートのクイーンが一番だってことは知っているんでしょ?
テーブルに並んでいるものが私には一番に見えるけど
貴方が欲しがるものは手に入らないカードばかり…



トランプの絵柄でダイヤは「貨幣」、そしてハートは「聖杯」もしくは「愛」の象徴だと言われている。
「お金より大事なものがあるのに…あなたは無いものねだりばかり」と、愚かな男を優しく諭すようにリンダは歌った。

1970年代に入り、彼女は「もう一人のイーグルス」と呼ばれるほど彼らと縁の深かったシンガー・ソングライター、J.D.サウザーと出会う。
リンダは彼をアルバム制作のプロデューサーとして迎え、熱く短い夏のような恋に落ちた。
この頃リンダは、ジョニー・キャッシュの刑務所慰問コンサートで歌うようになり、ナッシュビルにあるテネシー刑務所で、デビュー当時にバックバンドを務めていたイーグルスの「Desperado」を囚人たちに捧げた。

サウザーと共に作り上げた『Don’t Cry Now』は、彼女にとって転機となった作品と言われている。
レコード会社の移籍とマネージャーの交替という、大きな出来事が重なっての発表だった。
だが、これらの“変化”がその後の好転のきっかけとなった。

翌年、当時の大物プロデューサー、ピーター・アッシャーと組んだアルバム『Heart Like A Wheel』を発表し、シングル「You Are No Good」で、初の全米1位を獲得する。
ピーターとの出会いによって、彼女の名は世界の音楽ファンたちに知れ渡ることになった。
当時、ジェームス・テイラーのマネージャー兼プロデューサーだった彼は、リンダの魅力にいち早く気づき、彼女の活躍に関わるようになる。
続くシングル「When Will I Be Loved」は全米2位を獲得。
彼女は“変化”を味方につけて、華々しく躍進していった。

その歌声は今も色褪せることなく…経済至上主義の世の中に生きる私達を優しく諭してくれているようだ。
「お金より大事なものがあるのに…あなたは無いものねだりばかり」

リンダ・ロンシュタット『Don’t Cry Now』

リンダ・ロンシュタット
『Don’t Cry Now』

(1973/ワーナーミュージック・ジャパン)


TAP the POP 2周年記念特集 ミュージシャンたちの27歳~青春の終わりと人生の始まり〜

Pocket
LINEで送る

スポンサーリンク

関連アーティスト

関連するコラム

[TAP the STORY]の最新コラム

このコラムへの感想・コメントを書く

Pagetop ↑