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ロックの復権と90年代〜レッド・ホット・チリ・ペッパーズほか

2014.07.30

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「TAP the COLOR」連載第40回

1990年代はロック復権の時代と言われている。それまでの80年代はMTVの影響もあって、ヴィジュアル重視かポップなサウンドプロダクションにベクトルが向いていた。その突破口となったがカレッジラジオやミクスチャーだった。黄金の60年代に匹敵する10年間の断片。

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large.lyhb7jJvBd4-gSf6tJBBVdLcxOlb7sKOZTK3Qz2hWCE マッチボックス20『Yourself or Someone Like You』(1996)
日本での知名度は低いが、アメリカではスーパースターであるロブ・トーマス率いるバンドのデビュー作。1年かけてジワジワと売れ始め、結果的に本国だけで1200万枚以上を記録。サンタナの大復活「Smooth」のヴォーカリストと言った方が話が早いかも。


AiC-Dirt アリス・イン・チェインズ『Dirt』(1992)
シアトルのサブ・ポップ・レーベル出身。当時のグランジシーンを代表するバンドとして、本作ではジャケットが表現しているような地獄から吐き出された音世界が広がる。ヴォーカルのレイン・ステイリーは深刻なドラッグ問題を抱えながら、2002年に帰らぬ人に。

rem-monster R.E.M.『Monster』(1994)
彼らの存在は90年代ロックの精神的支柱そのものだった。インディーズからメジャーへ移籍すること自体が冒険であり、それまでの音楽性が失われるかもしれない。しかし独自のギターサウンドは我が道を浮遊し続けた。荒々しさが呼吸するロックバンドとしての姿がここに。

20090517001654!Californication レッド・ホット・チリ・ペッパーズ『Californication』(1999)
91年の大ブレイク後、精神的に耐えきれない状態になってバンドから去ったギタリストは、ドラッグを握りしめながら孤独と暗闇の世界に引き蘢る。失われた5年間。本作はレッチリの2度目のピークであるだけでなく、再び生きようとしたジョン・フルシアンテの復活作。

【執筆者の紹介】
■中野充浩のプロフィール
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