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ジョニー・キッド〜英国が誇るパブロックの雄ジョニー・キッド&ザ・パイレーツの足跡と功績

2022.10.08

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1966年10月7日、英国が誇るパブロックの雄ジョニー・キッド&ザ・パイレーツのフロントマン、ジョニー・キッド(享年30)がランカシャー州で自動車事故により死去した。
1959年に1stシングル「Please Don’t Touch」でデビューした彼らは、若かりし頃のビートルズやストーンズのメンバーにも大きな影響を与えたと言われている。
バンドはジョニーの死亡によって解散してしまうが…1976年にギタリストのミック・グリーンを中心にザ・パイレーツとして再結成を果たす。
彼らのロックロールは後にロンドンの音楽シーンを席巻したパンクバンドにも多大な影響を与えることとなる。
ザ・クラッシュのジョー・ストラマーは当時、こんな発言を残している。

「困ったことに、ライブで自分たちの前にザ・パイレーツが演奏すると観客が燃え尽きてしまうんだ。」


また彼らの存在は、ウィルコ・ジョンソン(ドクター・フィールグッド)の人生を変えたとも言われている。

「俺には偉大なギターヒーローがいたんだ。ジョニー・キッド&ザ・パイレーツでプレイしていたミック・グリーンだ。初めて彼のギターを聴いた日のことは今でも忘れられないよ。ラジオで“I’ll Never Get Over You”を聴いた時、俺は静止画像のように身体を一時停止させたんだ。歯切れのいいコードプレイ、シンプルで力強いギターソロ、そしてリズムとリードのパートを一人二役でこなすテクニック。最高にイカしていたよ!俺は自分がやるべきことがはっきりわかったんだ!」



ビートルズが活躍する以前のイギリスのミュージックシーンにおいて彼らの存在は異質だったと言われている。
海賊をモチーフにしたメンバーのステージ衣装、そしてアイパッチ姿で歌うジョニー・キッドの存在感は強烈だった。
元々はジョニーがギターの弦で目を怪我して眼帯をつけて登場したところ、ことのほかウケが良かったのがきっかけだったという。
1960年にリリースした「Shakin’ All Over」が英国チャートの1位に上りつめ、後にザ・フーの名盤『Live at Leeds』(1970年)に収録されたことで彼らの名前は海外のロックファンにも知られるようになる。
この「Shakin’ All Over」は当時の批評家たちからこんな言葉で評された。

「クリフ・リチャードの“Move It”に続く、ブリティッシュロックのクラシックだ!」



1961年、ジョニー以外のメンバーがバンドを離れていく。
翌1962年、ジョニーはビッグバンドを従えたソロ名義でのシングル「Hurry On Back To Love」をリリース。
メンバーは去ってしまったが、ブルージーなこの曲の出来栄えに彼は手応えを感じていたという。


その後、短い期間に新メンバーの加入と脱退を繰り返すが、最終的にギタリストのミック・グリーンが加入したことでバンド史上最強のラインナップがそろうこととなる。
彼らは心機一転シングル「A Shot Of Rhythm And Blues」をリリースするが、売り上げは決して芳しいものではなかった。
翌1963年夏には、あのウィルコ・ジョンソンにとって“運命の一曲”となった「I’ll Never Get Over You」をヒットチャートの4位に送り込む。
勢いに乗って続けてリリースした「Hungry For Love」もトップ20に食い込む結果を残した。
1964年、サウンドの要とも言えるミック・グリーンが、ビリー・J.クレイマー&ザ・ダコタスに加入するために脱退してしまう。
後任ギタリストにはジョン・ワイダー、同時にオルガンのヴィク・クーパーが加入。
その後、彼らは再びヒットから遠ざかってしまい…最終的にジョニーとザ・パイレーツは袂を分かつこととなる。
1966年、ジョニーはミック・スチュワート(ギター)、ニック・シンパー(ベース)、レイ・ソーパー(オルガン)、ロジャー・トゥルース(ドラムス)と新たなザ・パイレーツを結成し、復活の狼煙を上げた矢先…その年の10月7日、交通事故であっけない最期を遂げることとなる。



こちらのコラムの「書き手」である佐々木モトアキの音楽活動情報です♪
宜しくお願い致します。






【歌ものがたり2022 雨ニモマケズ風ニモマケズ】



10月7日(金)兵庫(伊丹)HEAVEN`S KITCHEN伊丹昆陽店
10月8日(土)広島・呉Albatross
10月9日(日)岡山LIVE Cafe ペペの家
10月10日(月・祝)岡山Desperado(Bar side)
10月14日(金)唐津の海賊
10月15日(土)小倉Bar Disa
10月16日(日)大牟田 陽炎
10月21日(金)八戸Bar FLAT
10月22日(土)能代ハックルベリー
10月23日(日)秋田カウンターアクション
10月29日(土)横浜Bar Brixton Market
10月30日(日)静岡・三島 ぐらBar’s
11月3日(木・祝)群馬・前橋 呑竜横丁 
11月22日(火)札幌SALINAS
11月23日(水)恵庭Mojo Hand 
12月2日(金)大阪 大きな輪
12日3日(土)和歌山OLD TIME
12月4日(日)広島Jammin’ bar
12月10日(土)福岡NIKAI
12月11日(日)北九州・黒崎 居酒屋 中村屋
12月13日(火)新宿UNDERGROUND Azzitto1224
12月22日(木)金沢JealousGuy
12月24日(土)福井・あわら市 専念寺

↓チケットご予約&公演詳細・共演者情報はこちら
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12733736025.html





【THE HUNDREDS 佐々木モトアキ×NOBUYAN’ Special Acoustic Live Tour 2022 “Only 2Men-6Days”】

12月25日(日)名古屋 ROLLING MAN

↓チケットご予約&公演詳細・共演者情報はこちら
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12748624898.html




【佐々木モトアキ×Keith “唄うたいと雷神” Autumn/Winter 2022 Japan Tour】

11月10日(木)大分・日田Chewing Gum
11月11日(金)佐賀 雷神 
11月12日(土)福岡・雑餉隈ZASSHO JAM
11月13日(日)熊本・八代7th chord
11月19日(土)札幌Log
11月20日(日)釧路 ガソリンアレイ
11月26日(土)高円寺MOONSTOMP
12月17日(土)埼玉・所沢MOJO


↓チケットご予約&公演詳細・共演者情報はこちら
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佐々木モトアキの楽曲「You」のミュージックビデオです♪
映像編集、ポートレート(写真)撮影共に、佐々木モトアキ本人が手掛けております。
とてもシンプルな技法ですが、何よりも登場する皆さんの表情が素敵です✨
人が“目を閉じている”表情。
その“瞼(まぶた)に浮かんでいる”誰かの顔。
繋がってゆく“一人ひとりの想い”が、100通りの、いや1000通りのドラマを描いてくれています。





佐々木モトアキ
執筆、動画編集、音楽・食・商品・街(地域)に関わるPRなどなど…様々なお仕事承ります。

例えば執筆・編集のお仕事として、、、
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【佐々木モトアキ プロフィール】
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【TAP the POP佐々木モトアキ執筆記事】
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