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雨にぬれた朝~“猫”によって蘇った19世紀の賛美歌

2025.07.22

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あなたは、この時代の伝説なのよ


交際が噂されたカーリー・サイモンは、「悲しき伝説」の中で、キャット・スティーヴンスのことをそう歌った。

カーリー・サイモンが恋した男は、ギリシャ系の父親とスウェーデン人の母親の間に生まれた。本名はスティーヴン・デメトレ・ジョルジオという。その神秘的な風貌を、ある女友達はこう言った。

あなたの瞳、猫のようね


そしてスティーヴン・ジョルジオは、「キャット・スティーヴンス」と名乗ることになる。

カーリー・サイモンは「悲しき伝説」の他に、もう1曲、キャット・スティーヴンスについて歌っている「アンティシペイション」(予感)というのが原題なのだが、日本では「瞳に恋して」というタイトルがつけられている。

そんなキャットは、肺結核を患ったことをきっかけに、菜食主義となり、精神世界に入り込み、人気の絶頂でそのキャリアから姿を消すことになるわけだが、彼の歌の中で日本でいちばん親しまれているのは、「雨にぬれた朝」だろう。

ある日、キャットは本屋に立ち寄る。あと何曲か書かねばならない歌のアイディアを探していたのだ。そこでふと目にとまったのが、エリナー・ファージョンの本だった。

ファージョンは19世紀後半に生まれた童話作家だ。多くの童話を紡いできたファージョンだが、中には古いゲール民謡に詩をつけて発表した、讃美歌集「世のはじめさながらに」があった。

朝は今明けた この世の初めの朝のごとく


キャットが歌った「雨にぬれた朝」(原題は「モーニング・ハズ・ブロークン」)は、イギリスの小学校の教科書に載せられ、スコットランドでは今でもゲール語のまま歌われ続けている。モーニング・コーヒーのイメージが強いけれど。



Teaser and the Firecat

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