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1月のナンバーワンアルバム①〜レッド・ツェッペリン/ドナ・サマーほか

2018.01.02

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「TAP the COLOR」連載第229回〜PINK〜

1990年代以降、ビルボードのアルバムチャートは売り上げに基づいた集計方法に変わった。さらにゼロ年代に入るとネット配信が普及してCDやアルバムが売れなくなった。その影響もあって現在のチャートはほぼ毎週のようにナンバーワンが入れ替わり、すぐにトップ10圏外へランクダウンしてしまう(その代わりに年に数枚だけビッグヒットが生まれる)。だが70〜80年代はナンバーワンになること自体が困難で、言い換えればそれらは「時代のサウンドトラック」として確かに機能していた。1月にはどんなアルバムがナンバーワンになったのだろう?


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レッド・ツェッペリン『II』(1969)
ツェッペリンのアルバムの中でも4作目と並んで人気が高いのがこのセカンド(7週1位)。ファーストのインパクトも凄かったが、ハードロックという点では本作のラフさは魅力的。余りにも有名な「Whole Lotta Love」では、ジミー・ペイジのギター、ジョン・ボーナムのドラムの迫力に胸が熱くなる。だが彼らの真髄はその多彩な音楽性。だからこそ巨大な伝説になった。


ドナ・サマー『On the Radio: Greatest Hits Volumes I & II』(1979)
ディスコの女王、ドナ全盛期のヒット曲をまとめたベスト盤(1週1位)。ジョルジオ・モロダーとの共作「On the Radio」、ジミー・ウェッブ作「MacArthur Park」、そして有名な「Hot Stuff」や「Bad Girls」、バーブラ・ストライサンドとデュエットした「No More Tears (Enough Is Enough)」などを収録。ドナは80年代後半にも、ユーロビートを取り入れたサウンドでディスコのダンスフロアを賑わすことになる。

ブリトニー・スピアーズ『…Baby One More Time』(1999)
何かとお騒がせの印象が強いブリトニーがまだ10代だった頃のデビュー作(6週1位)。大人たちのプロデュースによる計算され尽くしたポップな楽曲が並び、当然のように大ヒット。このアルバムがリリースされた1999年当時、「何も起こらない世紀末ムード」の中で音楽ファンはティーンポップの極みを思い知らされた。タイトル曲のほか、「(You Drive Me) Crazy」「Sometimes」「From the Bottom of My Broken Heart」などを収録。今聴いても心地いい。

ビヨンセ『Beyoncé』(2013)
ゼロ年代以降、R&Bの歌姫で最も成功を収めたのはビヨンセに間違いない。1997年にデスティニーズ・チャイルドのメンバーとしてデビュー。2003年には初のソロアルバムを発表。2008年にジェイ・Zと結婚。グラミー賞を多数獲得し、映画スターであり、ファッションアイコンでもある。今までリリースした6枚のアルバムはすべてナンバーワンを記録。本作は5枚目(3週1位)で、夫をfeatした「Drunk in Love」がヒットした。

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