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2月に去ったレジェンド②〜ゲイリー・ムーア/ボン・スコット(AC/DC)ほか

2018.02.14

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「TAP the COLOR」連載第239回〜BROWN〜

(2月に亡くなった主なミュージシャン)
ロック/ポップ:シド・ヴィシャス、バディ・ホリー、リッチー・ヴァレンス、カレン・カーペンター、フランキー・レイン、ゲイリー・ムーア、カール・ウィルソン、ファルコ、デル・シャノン、ビル・ヘイリー、パーシー・フェイス、マイク・ブルームフィールド、ボン・スコット、ダイナ・ショア

カントリー/フォーク:ウェイロン・ジェニングス、ウェッブ・ピアース

ブルーズ/R&B/ソウル:モーリス・ホワイト、ホイットニー・ヒューストン、スクリーミン・ジェイ・ホーキンス、マジック・スリム、フローレンス・バラード、ルイ・ジョーダン、リトル・ウォルター、フランキー・レイモン

ジャズ:ドナルド・バード、ジョージ・シアリング、セロニアス・モンク、ナット・キング・コール、リー・モーガン


あなたの好きな色は?〜TAP the COLORのバックナンバーはこちらから

AC/DC『T.N.T.』(1975)
AC/DCを聴かずしてロックは語るなど野暮。本作は彼らがまだ「オーストラリアのバンド」だった頃の傑作で、セカンドにあたる。すでに今に繋がるAC/DCの世界は確立済み。バグパイプを取り入れた「It’s a Long Way to the Top (If You Wanna Rock ‘n’ Roll)」が強烈な印象を残す。チャック・ベリーのカバー「School Days」も収録。なお、オーストラリアでリリースしたファーストと本作を一枚にまとめて、1976年に『High Voltage』として世界デビューを果たした。初代ヴォーカリスト、ボン・スコットの荒々しいロック魂が熱い。1980年2月19日死去、享年33。
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ゲイリー・ムーア『Back on the Streets』(1978)
さすらいのギタリスト、ゲイリー・ムーア。数々のバンドを渡り歩いて自分の居場所を探し求める過程で、この初ソロ作を録音。今ではフィギュアスケート・ファンにも広まった「パリの散歩道」は本作がオリジナル。また、ボーナストラックとして同じくフィル・ライノットがヴォーカルをとる「スパニッシュ・ギター」を収録。哀愁のメロディとそこに絡むギターこそ、ゲイリー最大の魅力だ。2011年2月6日死去、享年58。
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ウェイロン・ジェニングス『Greatest Hits』(1979)
ヒッピー運動やベトナム戦争の挫折を経たアメリカ建国200年を背景に、「レッドネック・ロック」「アウトロー・カントリー」と呼ばれるシーンが1970年代半ばに確立。全米規模でムーヴメントを起こすことになる。ナッシュビルの保守的な音楽産業と商業主義に反旗を立て、長髪にカウボーイハットを被ったミュージシャンたちが新たな拠点テキサス州オースティンに集まり始めたのだ。その中心となったのがこのウェイロン・ジェニングスとウィリー。ネルソン。本作はウェイロン全盛期のヒット曲集で、「Good Hearted Woman」「Luckenbach, Texas (Back to the Basics of Love)」「Mammas Don’t Let Your Babies Grow Up to Be Cowboys」といった不滅のカントリー・スタンダードを収録。2002年2月13日死去、享年64。


アース・ウインド・アンド・ファイアー『Powerlight』(1983)
1970年代のブラック・ミュージックで最も大きな影響を持ったグループの筆頭格と言えば、EW&Fだろう。ファンクの流れの中でダンスからバラードまで何もやってもヒットして、日本のディスコでもマストアイテム化。本作は全盛期を過ぎた頃の作品だが、1983年というMTV全盛期の時代のムードを強烈に感じる「Fall in Love With Me」を収録。なお、リーダーのモーリス・ホワイトは2016年2月3日に死去、享年74。


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