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ノーナ・リーヴス──20年のキャリアのすべてを注ぎ込んだ、ポップ&ソウルな金字塔

2017.10.31

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呆然と泣いて別れた人も いつの日にか また会える
些細な笑えた想い出を抱いてく 人生を君と混ぜれば どんな未来であっても楽しめる
スウィート・サヴァイヴァー 僕らは生きた 時代の合間 心重ねた
ミッドナイト・フィーヴァー それぞれの痛みを今宵は忘れ 踊れよ、皆
(「Sweet Survivor」より)


今年デビュー20周年を迎えた、ノーナ・リーヴス。V6やNegiccoなどのプロデュースや、SMAP、花澤香菜など数多くのアーティストソングライティングを手がけ、またマイケル・ジャクソン、プリンス、ワム!などポップ・ミュージックの評論においても才能を発揮している西寺郷太。そして堂島孝平、レキシ、土岐麻子、佐野元春など多岐にわたるアーティストのレコーディング/ライブ・サポートで活躍するギタリストの奥田健介、ドラマー小松シゲルの3人からなるこのバンドは、1997年にワーナー・ミュージックからデビューして以来、メンバー・チェンジや活動休止もなく走り続けてきた。

80年代ポップスやソウル、ファンクからの影響を素地にしながらも、その時代時代のトレンドと向き合いながら最高のポップ・ミュージックを追求してきたノーナ・リーヴス。ここ数年は80’sディスコ/ファンクを取り入れたサウンドの世界的なムーヴメントとシンクロしつつ、『POP STATION』(2013年)、『FOREVER FOREVER』(2014年)、『BLACKBERRY JAM』(2016年)と傑作アルバムを立て続けに発表している。

デビュー20周年という節目を迎えた2017年は、〈ノーナ最高祭!!!〉と銘打って堂島孝平、サニーデイ・サービス、KIRINJI、クラムボンと同時代をサヴァイヴしてきた盟友たちをゲストに迎えた対バンライブ・シリーズを展開。さらに20年間の足跡をまとめたベスト・アルバム『POP’N SOUL 20~The Very Best of NONA REEVES』をリリースした。このベスト盤を機にふたたび古巣であるワーナーに復帰した彼らが、通算15枚目となるオリジナル・アルバム『MISSION』を完成させた。

メンバーそれぞれ多忙すぎるソロ・ワークの合間を縫って集結し、冨田謙、村田シゲ(□□□)、松井泉、真城めぐみ(ヒックスヴィル)といったおなじみのサポート・メンバーとともに作り上げた本作は、スリラーでデッドオアアライブな「ヴァイパイア・ブギーナイツ」で賑やかに幕を開け、20年もの間荒波を乗り越えながら生き残ってきたポップ職人の矜持が垣間見える「Sweet Survivor」、奥田健介作曲によるド直球に名曲なソウル・ナンバー「NOVEMBER」、西寺郷太のペンによる感動的なロッカ・バラード「Glory Sunset」と、どの曲もシングルカットできそうな充実の楽曲群が並ぶ。


さらに曽我部恵一(サニーデイ・サービス)の官能的なファルセットが炸裂する「未知なるファンク」、いつか(Charisma.com)のシニカルなラップが癖になる「Danger Lover」など、個性あふれるボーカリストやラッパーとのコラボ曲も収録。中でも原田郁子(クラムボン)をフィーチャーした「記憶の破片」は、西寺と原田が初めて歌詞を共作したデュエット曲。かつて同じレーベルでデビューも同期のノーナ・リーヴスとクラムボンだが、それぞれのやり方を貫きながら活動を続けてきた両者が、20年の年月を経て交差する──互いのスキルやスタイルを尊重しあいながら作られていった楽曲は、クラムボンとはまた一味違う原田郁子のソウルフルな歌唱と西寺との美しいハーモニーが堪能できる名バラードに仕上がった(これからデュエット曲の定番となりそう)。


20年のキャリアのすべてを注ぎ込みアルバム『MISSION』を完成させた、ノーナ・リーヴス。彼らが2017年のこのタイミングで未来のポップ・ミュージックの羅針盤になるような傑作を作り上げたのは、どこかあらかじめ定められていたミッションのようにも感じるのだ。

ティーンネイジ 諳んじた孔子の頁 「四十にして不惑?」 まだ、五里霧中
今や三十路さえ、ノスタルジー 武士は喰わねども高楊枝
まぁ、どんなピンチでも ”Strike A Pose” 馬鹿面も「防具」さ、木偶のVOGUE
意外と終わっちゃいない エヴリバディ どう?
何度も立ち上がるロッキー・バルボア
(「大逆転」より)



ノーナ・リーヴス『MISSION』

ノーナ・リーヴス
『MISSION』

(ワーナー・ミュージック)


Nona Reeves official website
http://www.nonareeves.com/


NONA REEVES 全国ツアー “MISSION 2017”
2017年11月3日(祝)福岡・DRUM SON
2017年11月11日(土)愛知・名古屋 ell.FITS ALL
2017年11月12日(日)大阪・心斎橋Music Club JANUS
2017年11月18日(土)北海道・札幌 Sound Lab mole

デビュー20周年記念 渋谷ノーナ最高祭!!! 第三夜
2017年11月25日(土)東京・渋谷TSUTAYA O-EAST
出演:NONA REEVES/clammbon

ノーナとHiPPY CHRiSTMAS 2017
2017年12月9日(土)大阪・心斎橋Music Club JANUS
2017年12月17日(日)東京・渋谷クラブクアトロ

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