「本物の音楽」が持つ“繋がり”や“物語”を毎日コラム配信

TAP the POP

TAP the STORY

イギー・ポップ〜狂気と覚悟の27歳

2021.02.20

Pocket
LINEで送る

♪「Search And Destroy」/イギー&ザ・ストゥージズ


この曲は、とても危険な定義を唱えている。
影響力のあるアートを作りたいのなら、健全で理性的な生活を放棄することだ。
すべてに『NO!』と言い、ブチ壊さなければいけない。
レコーディングに入る前から、俺はキャリアの終わりを覚悟した。
『この曲は俺を葬るだろう』と…。
社会に批判されることは分かっていた。
だけど、そんなことはどうでもよかった。
『作る!』と決めたんだ。


イギー・ポップは50歳を迎えた頃のインタビューの中で、当時を振り返りながらそう語った。
1973年、イギー&ザ・ストゥージズが放った曲「Search And Destroy」は、彼の代名詞となった3rdアルバム『Raw Power』のオープニング曲として収録され、リスナー達の脳天を直撃した。
この1曲が持つ影響力の凄さは、この錚々たるフォロワー達の言動を見れば明らかだろう。


プライマル・スクリームのボビー・ギレスビーは「人生を変えるほど影響を受けた曲」として挙げている。カート・コバーンは、このアルバムを「最も好きなアルバム」として公表しており、ガンズ・アンド・ローゼズもまた「自分たちのルーツ」として挙げている。レッド・ホット・チリ・ペッパーズが自分たちのライブでこの曲を十八番にしていることはロックファンにの間では有名な話だ。そしてヘンリー・ロリンズは両肩いっぱいに「Search&Destroy」と入れ墨を刻んでいるほどだ。

俺は原子爆弾の申し子なんだ!
俺は世界が見捨てた子供
探し出しては壊すだけ
だれか俺を助けてくれ
だれか俺の心を救ってくれ…

(アムバム『Raw Power―レガシー・エディション―』歌詞カードより/2010年・ソニーミュージックエンターテイメント)

その歌には危険で過激な表現が剥き出しのまま詰め込まれていた。
それは世界に警鐘を鳴らす強烈なメッセージでもあった。
割れたガラス瓶の破片の上を転げまわり、血まみれとなって救急車で運ばれるなど、当時のイギーのステージ・パフォーマンスは狂気に満ち、破滅へと向かっていた。
そして翌年、27歳になった彼は、薬物中毒に陥り※音楽活動ができない状態となってしまう。

♪「Search And Destroy」/レッド・ホット・チリ・ペッパーズ


原子力利用の歴史は一般に、1938年にドイツの物理学者オットー・ハーンと、ユダヤ人の女性物理学者リーゼ・マイトナーがウランの核分裂を発見したことに始まったとされる。
その4年後の1942年、イタリアからアメリカへ亡命していた物理学者エンリコ・フェルミが、核分裂の連鎖反応実験を成功させ、事実上人類は原子力を“手に入れる”こととなる。
それはイギーがこの世に生まれる5年前の出来事だった。
以来、人間は原子力エネルギーという魔力に魅せられ、そして翻弄されてきた。
イギーは今でもこの曲を歌う時は、ステージ上で狂気を演じ身体をよじらせながら歌い叫ぶ。

♪「Search And Destroy」/イギー&ザ・ストゥージズ(Live at Rock N’ Roll Hall of Fame 2010)

ニュースとテクノロジーがでっちあげたものを見てくれ!
俺は世界の見捨てた子供!
探し出しては壊すだけ!

(アムバム『Raw Power―レガシー・エディション―』歌詞カードより/2010年・ソニーミュージックエンターテイメント)

この歌の背景にはベトナム戦争があると云われている。
時は流れ、時代は変わり…いま原子力の脅威にさらされている我々に、この“狂気の歌”が問いかけてくる。
何を選択し、どう生きるか?
ニュースとテクノロジーがでっちあげたものとは?

Raw-Power

イギー&ザ・ストゥージズ『Raw Power―レガシー・エディション―』

(2010/ソニーミュージックエンターテイメント)


※<音楽活動ができない状態>
バンドが解散した1974年以降、イギーはドラッグなどの影響で精神病院の入退院を繰り返す。その後、彼はベルリンへと渡り、同じようにドラッグ中毒を乗り越えようとしていた盟友デヴィッド・ボウイと共作活動をスタートさせる。そして30歳となった1977年、ソロ・アルバム『Idiot』『Lust For Life』を次々と発表し、見事な復活を遂げる。



こちらのコラムの「書き手」である佐々木モトアキの音楽活動情報です♪
宜しくお願い致します。





【山部“YAMAZEN”善次郎×佐々木モトアキ ダブルネーム弾き語りTOUR
“ちょっと長い関係の歌旅2021”】


2月20日(土)福岡 Bassic.  
2月21日(日)札幌 Beggars Harlem 
2月27日(土)新潟 Live Bar Mush
2月28日(日)下北沢 Laguna(限定20名入場可+配信ライブ)
3月12日(金)久留米 農と音
3月13日(土)熊本・八代 7th chord 
3月14日(日)大牟田 陽炎
3月16日(火)行橋 Memphis
3月18日(木)東広島 pasta amare  
3月19日(金)大阪 新世界ヤンチャーズ
3月20日(土)静岡・御前崎 Cook House椿
3月21日(日)名古屋 ROLLINGMAN
4月2日(金)仙台 ホームラン酒場  
4月3日(土)山形 ヱレキ酒場オリハント 
4月4日(日)秋田 カウンターアクション 
4月8日(木)長崎 R-10 
4月10日(土)和歌山 OLD TIME
4月11日(日)所沢 音楽喫茶モジョ 
4月12日(月)横浜 Bar Take’s
4月15日(木)小郡 ジラソーレ〜8周年記念スペシャルライブ〜
4月16日(金)愛媛 スタジオOWL
4月17日(土)徳島 デラシネ
4月18日(日)高知 A’bar
4月21日(水)福岡 Bassic.(限定15名入場可+配信ライブ+TOUR総括スペシャルトーク&スライドショー)


↓チケットご予約&公演詳細はこちら
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12634659162.html





新作ミニアルバム『You』のタイトルナンバー「You」のミュージックビデオです♪
映像編集、ポートレート(写真)撮影共に、佐々木モトアキ本人が手掛けております。
とてもシンプルな技法ですが、何よりも登場する皆さんの表情が素敵です✨
人が“目を閉じている”表情。
その“瞼(まぶた)に浮かんでいる”誰かの顔。
繋がってゆく“一人ひとりの想い”が、100通りの、いや1000通りのドラマを描いてくれています。





佐々木モトアキ
執筆、動画編集、音楽・食・商品・街(地域)に関わるPRなどなど…様々なお仕事承ります。

例えば執筆・編集のお仕事として、、、
「ロック」「ジャズ」「ブルース」「R&B」「シャンソン」「カントリーミュージック」「フォークソング」「歌謡曲」「日本の古い歌」など、ほぼオールジャンルのページ企画・特集に対応いたします。
ライブイベントの紹介・宣伝文や、アーティストの紹介文なども対応できます。
音楽以外のライティングとして、WEBページの作成・リニューアル、各種パンフレット作成に伴う「店舗のご紹介」「メニューご紹介」「企業・会社のご紹介」「商品のご紹介」などなど様々なPRに関わるお仕事も承ります。


音楽、人、食、商品、街(地域)…私たちが関わるものすべてには“ものがたり”があります。
あらゆるものに存在する、ルーツや“人の想い”を伝えながら「誰が読んでもわかりすい読み物」をお作りいたします✒︎
お気軽にご依頼のご相談・ご連絡ください♪
sasa@barubora.jp
090-2669-2666

【佐々木モトアキ プロフィール】
https://ameblo.jp/sasakimotoaki/entry-12648985123.html

【TAP the POP佐々木モトアキ執筆記事】
http://www.tapthepop.net/author/sasaki

Pocket
LINEで送る

あなたにおすすめ

関連するコラム

[TAP the STORY]の最新コラム

SNSでも配信中

Pagetop ↑

トップページへ