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ナット・キング・コールが日本語で歌ってくれた「L-O-V-E」をカヴァーして歌い継いだ美空ひばり

2024.02.14

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1930年代から傑出したジャズ・ピアニストとして活躍していたナット・キング・コールは、ジャズからポピュラー界へと活動の場を広げ、シンガーとして白人からも支持されて、“キング”の愛称を得ていた。

“白い黒人”とも呼ばれたコールは、そのふくよかな低音で世界中の音楽ファンを魅了していく。

古くからのスタンダードである「スターダスト(Stardust)」や、チャップリンの映画「モダンタイムズ」のテーマ曲である(「スマイル(Smile)」も、コールの歌ったレコードが決定版とされている。
また「ルート66(Route 66)」や「トゥー・ヤング(Too Young)」など、コールの歌でスタンダードとなった曲も多い。


いまからおよそ半世紀前の1964年12月、末期ガンを患っていたコールは、世界中の人々に届く事を願って英語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・スペイン語、さらには日本語ヴァージョンを含む6カ国語で「L-O-V-E」をレコーディングしている。

ナット・キング・コール「L-O-V—E」日本語バージョン(1964)

残念ながらコールは「L-O-V-E(ラブ)」を吹き込んだ直後に入院し、1965年2月15日には帰らぬ人となった。

ジャズの師匠としてコールを敬愛していた美空ひばりは、すぐに追悼アルバム『ひばりジャズを歌う-ナット・キング・コールをしのんで-』をレコーディングして、これを発表している。
そこではオープニングの「Star Dust(スターダスト)」に続いて、2曲目に「L-O-V-E(ラブ)」を歌っている。

その後もステージでは重要なレパートリーとして、長く歌い継いでいった。

美空ひばり「L-O-V-E」(1965)

(注)本コラムは2013年12月13日に公開されました。

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