Q 5枚の絵であの名曲を表現しました。曲名は何でしょう?
まずはノーヒントで挑戦!※答えは後日↓↓↓に掲載します。
※これらの絵はあくまでも個人的なイマジネーションであり、聴く人それぞれによって感じ方や見え方は異なります。
※このコンテンツは2022年10月22日に出題されました。
出題/解説:中野充浩
イラスト:いともこ
企画:ワイルドフラワーズ
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★答え
「SWEET 19 BLUES」安室奈美恵
沖縄アクターズスクール出身のダンスアイドルグループSUPER MONKEY’Sで1992年にデビューした安室奈美恵が、ソロ活動をスタートしたのが1995年。この曲は1996年8月21日に7枚目のシングルとしてリリース。同年7月に発売されたセカンドアルバム『SWEET 19 BLUES』のラストナンバーとして収録。作詞は小室哲哉・前田たかひろ・m.c.A・T、作曲は小室哲哉・久保こーじ・富樫明生。
1990年代半ばから世紀末にかけて東京のポップカルチャーは頂点を迎えようとしていた。その最先端を担ったのはコギャル/女子高生。自分たちに十分な商品価値があることを知っていた彼女たちは、凄まじい勢いでバブルの幻影が残っていた時代や街のムードを変えていった。
世の中に知れ渡ることになった都心のコギャル/女子高生たちは、次々と独自の世界観で流行を作っていく。ルーズソックス、プリクラ、ポケベル、PHS、クラブ、カラオケボックス、「超○○」「ウチら」用語、TVドラマ『高校教師』、スナップ系ファッション雑誌、スーパー高校生ブーム……当然、小室サウンドも歓迎された。ルックスやヴィジュアルで女子高生たちの動向と見事にシンクロしていた安室奈美恵が、コギャルのカリスマになるのは必然だった。そして「アムラー」が増殖した。
茶髪で細眉、厚底のロングブーツやパンツスタイルなど、モード系な見た目はその辺にいるOLと見分けがつかない。プラダやシャネルといった高級ブランドを「何か高校生っぽい」と言ってみたり、海外のスーパーモデルに憧れたりもする。
でも現実は違ったのだろうか。女子高生を掲げると援助交際やブルセラのレッテルを貼られる一方で、「カッコ良く大人っぽく見られたい」願望は日増しに高まるけど、心の中では“高校生の女の子”であることの現実を消すことはできない。「SWEET 19 BLUES」はそんな彼女たちの心境を見事に描いていた。
この曲は毎日あらゆる方向から浴びせられるただならぬ視線の中で、世間が描いた架空の女子高生像に行き詰まる16才や、それを演じて歪んだ毎日を余儀なくされる17才の少女たちの心を打った。プロデューサーは時代がどの世代の手の中にあるのか知っていたに違いない。
当時18才という若さでスターの頂点にいた安室奈美恵にとっても、この歌は特別な作品だったことだろう。
安室奈美恵オフィシャルサイト
「Sweet 19 Blues」
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