10月30日、ボストンのフェンウェイ・パークで行われたメジャーリーグ(MLB)の優勝決定戦ワールドシリーズ。カージナルスに勝利して地元のレッドソックスチームを最高の形で、最高の場所で優勝に導いたのは、日本の上原浩治投手だった。
レッドソックスが、本拠地フェンウェイ・パークで世界一になったのは、1918年以来なので95年ぶりのことになる。
1912年に作られた大リーグ最古の球場フェンウェイ・パークは、左翼までの距離が短くてホームランが出やすいので、それを防ぐために作られた11メートル強の巨大フェンス「グリーンモンスター」で有名だ。
そしてもうひとつ有名なのが、観客が総立ちで歌う「スウィート・キャロライン(Sweet Caroline)」、アメリカを代表するシンガー&ソングライター、ニール・ダイアモンドの1969年のヒット曲だ。
大リーグではどの球団も7回裏の攻撃の前に「私をボールパークに連れてって」を流すのが恒例で、フェンウェイ・パークでも同様なのだが、さらに8回裏はレッドソックスの攻撃前に「Sweet Caroline」が流れる。
今年のレッドソックスは「Sweet Caroline」が観客に歌われた後の9回、クローザーの上原が好投して勝利するというパターンが定着し、ついにはワールド・チャンピオンに輝いた。
ところで、歌の中のキャロラインとは、駐日大使に内定した、故ジョン・F・ケネディ (アメリカ元大統領)の長女キャロライン・ケネディのことだという。
ホワイトハウスで楽しそうに遊ぶ幼い少女、キャロラインの愛くるしい姿に触発されて、ニール・ダイアモンドはこの曲を作ったといわれている。
ちなみにボストンは、ケネディ一族にとってはゆかりの地である。
<今季序盤に、ニール本人が登場した時の一幕>