「あの夜は、まさにパンクがブレイクした日だ」
クラッシュのジョー・ストラマーは、1977年5月9日のライブについて、そんな言葉を残している。
1977年、セックスピストルズを中心としたパンク・ムーブメントの流れに乗り、大手レコード会社との契約を果たしたクラッシュは、3月に「White Riot」(「白い暴動」)でレコード・デビューを果たし、4月には1stアルバム『The Clash』をリリースする。
5月から始まったホワイト・ライオット・ツアーにはザ・ジャムやバズコックスなどが帯同し、1ヶ月で25公演という強行スケジュールでイギリス国内を回ることとなった。
そして5月9日、この日はジミ・ヘンドリックスが初めて火をつけたことでも知られる、ロンドンのレインボー・シアターでのライブだった。
3000人を収容できる大きな会場はソールドアウトとなり、本番前にはクラッシュに招待されたボブ・マーリィが楽屋に顔を出したりと、メンバーのモチベーションもかなり高まっていた。他のバンドの演奏が終わり、満を持してクラッシュが登場すると、場内の熱狂は最高潮に達する。
その模様は後日、「PUNK WRECK!(パンクの衝突!)」「Funs Riot(ファンの暴動)」といった見出しで記事になり、クラッシュの名はさらに広まることとなった。
ジョー・ストラマーは冒頭の言葉に続いてこう語っている。
「場を荒らしちゃったけど、何かこう、幸運と努力が重なって、時代も会場もプレイした曲もまさにジャストのタイミングだったんだ。あんな夜は生涯に一、二度あるかないかだね」

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