きっかけはテレビで見た、ゴージャス・ジョージという悪役レスラーのパフォーマンスだった。
“反則行為を繰り返す卑怯な貴族”というキャラクターで人気を博したジョージは、1940年代から50年代にかけて活躍し、プロレスのエンターテイメント要素を確立した1人でもある。
試合中に倒れたジョージを、マネージャーがローブをかけてリングから運び出そうとすると、それを振り払って見事に立ち上がる。
そのパフォーマンスを見た“ソウルのゴッド・ファーザー”ことジェームス・ブラウン(以下JB)が、自身のライブに取り入れたのは1959年のことだ。
ライブの終盤になると、JBは歌っている途中で突然膝をつく。疲労でよろけたのか、あるいは体調を悪くしたのかと心配する観客。スタッフにマントをかけられて舞台袖に連れて行かれようとするが、JBはマントを振り払って再び歌い出す。
この”マント・ショウ”(Cape Act)と呼ばれるパフォーマンスは、JBのライブで一番の見せ場となり、それを観るがために来るファンも現れるほどになった。以来このパフォーマンスは生涯に渡って続けられ、観客を沸かせてきた。
2006年12月24日、肺炎が発覚したJBは翌25日に心不全でこの世を去る。クリスマスを襲った突然の悲劇に、多くの人々が驚きと悲しみに暮れた。
それから5日後に行われた葬儀は、バンド・メンバーが演奏したり、ゲスト・ボーカルが歌ったりと、JBらしい賑やかなものになった。
そして棺には、40年間マントをかけ続けた付き人のダニー・ケイによって、最後のマントがかけられた。
James Brown / Please, Please, Please (LIVE 1964)
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