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テイラーやケイティだけじゃない! ロックとポップの美女図鑑(60〜80年代・前編)

2022.01.25

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以前、【テイラー・スウィフトだけじゃない! 美女揃いのカントリー歌手たち】という企画を配信しましたが、たいへん好評で今でも多くの方々に閲覧されています。加えて、ロック/ポップ分野での美女企画もぜひ!というリクエストもあり、今回はまず、1960〜80年代の美女アーティストを前編・後編に分けてお届けすることにしました。

思えば、音楽そのものやアーティストの魅力だけでなく、ヒット曲の数やジャケ買いといったものを入口に、音楽探求の旅を楽しんでいた人も多いはず。中でも美女入り(きっかけ)には心ときめくものがありました。音楽雑誌のページを切り取ったり、アルバムを予約して特典ポスターをもらったり。

90年代以降は女性アーティストの数や活躍が向上し、彼女たちに対する評価も高まりましたが、60〜70年代のロックシーンに至ってはまだまだその存在は珍しく、80年代のMTV時代になってようやく溶け込んだような気がします。

ここで取り上げた美女たちはルックスだけでなく、その音楽も魅力的です。あのアーティストが入っていない!など個人的な思い入れもあるかもしれませんが、壮大な音楽探求を歩み始めたばかりの人たちにとっては、旅のどこかで必ずめぐり会う美女たちに間違いないでしょう。

後編はこちらから

*なるべく多くの美女を紹介したいので、20部門(前後編それぞれ10部門ずつ)を設けました。
*90〜10年代の美女については機会を改めて取り上げる予定です。
*本企画は昔と現在の容姿を比べるような主旨ではありません。

【歌姫部門】
Stevie Nicks / スティーヴィー・ニックス(フリートウッド・マック)
ロック界の妖精と形容されつつハスキーな声とのギャップもあって、70年代半ば〜80年代半ばに人気の高かったスティーヴィー。75年に恋人のリンジー・バッキンガムとフリートウッド・マックに加入。直後、バンドは世界的成功を収める。81年にソロデビュー。男たちを従えて女たちと歌い進むステージでの姿は、ロックの伝説的瞬間の一つ。この部門にはオリビア・ニュートン・ジョンやシーナ・イーストンも該当。



【ギタリスト部門】
Nancy Wilson /ナンシー・ウィルソン(ハート)
ハートは姉アン(ジャケット写真左)と妹ナンシー(右)の二大看板によるハードロック・バンド。レッド・ツェッペリンのフォロワー的存在を経て一時期の低迷後、85年のアルバムで本格的成功を収める。ナンシーの歌う「These Dreams」がナンバーワンになった。映画監督キャメロン・クロウと結婚していた時期もある。この部門にはスライド・ギターの名手、ボニー・レイットも該当。



【セックスシンボル部門】
Deborah Harry / デボラ・ハリー(ブロンディ)
マドンナの前にこの人あり。NYパンクシーン出身のブロンディの看板としてだけでなく、80年代前半のロックシーンのセックスシンボルとして君臨。ディスコやレゲエなどを取れ入れた音楽性でナンバーワンヒットを連発した。当時、部屋にポスターや雑誌の切り抜きを貼っていた人も多いはず。



【姉御部門】
Suzi Quatro / スージー・クアトロ
黒のレザーに身を包んで、激しくシャウトするロックンロール・ウーマンのイメージを作ったクアトロ姐さん。母国アメリカよりもヨーロッパやオーストラリアで人気が高く、70年代半ばにピークを迎えた。とにかくカッコいい。この部門にはジョーン・ジェット、クリッシー・ハインド(プリテンダーズ)、マーサ・デイビス(モーテルズ)も該当。



【紅一点部門】
Grace Slick / グレイス・スリック(ジェファーソン・エアプレイン)
ロックンロール→ポップミュージック→ロックという呼び名になった60年代半ば〜後半。ヒッピーたちに最も支持されたバンドの一つ、ジェファーソン・エアプレインの紅一点。そういう意味でグレイスこそ、女性ロッカーの原点かもしれない。トーキング・ヘッズのティナ、ドリーム・アカデミーのケイト、スキャンダルのパティ・スマイス、ベルリンのテリー・ナンもこの部門に該当。



【おしゃれ部門】
Pat Banter / パット・べネター
キャメロン・クロウ原作・脚本で、ショーン・ペンやフィービー・ケイツが出演した学園映画の傑作『初体験リッジモント・ハイ』(82年)。高校の学食で「この学校にはパット・ベネター・ルックの子が3人いるの」というシーンがあった。80年代前半に人気が高く、映画が描いたようにその装いや髪型やメイクは、ティーンのオシャレ心を刺激した。



【シンガー・ソングライター部門】
Maria McKee / マリア・マッキー
キャロル・ベイヤー・セイガーやリッキー・リー・ジョーンズやメリサ・マンチェスターなど、並み居る70年代の美形シンガー・ソングライターからの選出と思いきや、あえてこの80年代に登場したマリア・マッキーを推したい。LAで最も愛されたバンドと言われたローン・ジャスティスで85年にデビュー。89年にはソロ作をリリース。大物が惚れ込む才能を発揮した。エイミー・マン(ティル・チューズデイ)やケイト・ブッシュもこの部門に該当。



【ダンスフロア部門】
Kylie Minogue / カイリー・ミノーグ
ディスコ・クイーンと言えば、ドナ・サマーを真っ先に挙げなければならないが、80年代後半のディスコシーンで最も輝いていたのは、ユーロビート・クイーンのカイリーだった。プロデュースチームのストック・エイトケン・ウォーターマンによるポップな楽曲と、彼女の少女→大人への変貌と魅力が完璧に溶け合って、あの頃のダンスフロアの熱気を青春の想い出にする世代も。バナナラマの3人やサマンサ・フォックスも同様だし、キム・ワイルド、アバのフリーダやアグネット、ヒューマン・リーグのジョアンヌやスーザンも該当。



【80年代アイドル部門】
Nena Kerner / ネーナ・ケルナー
ドイツ出身で83年に「ロックバルーンは99」で突如世界的ブレイク。日本でもMTVブームと相乗してアイドル現象化した。いわゆる一発屋イメージが強いが、母国では現在でも活躍中のスター。この部門には87年にデビューしてヒットを連発したティファニー、デビー・ギブソン、マルティカらも該当。



【ラテン系部門】
Linda Ronstadt / リンダ・ロンシュタット
90年代後半の空前のラテンブームでジェニファー・ロペスが大スターとなったが、70年〜80年代にはリンダがいた。ロックとカントリーでクロスオーバー・ヒットを連発した歌姫。名曲を発掘して自身が歌って世に広めるという音楽的貢献をしたアーティストでもある。スペイン語のアルバムも評価が高い。グロリア・エステファンやポーラ・アブドゥルもこの部門に該当。









後編はこちらから

*このコラムは2015年10月26日に初回公開されました。

【執筆者の紹介】
■中野充浩のプロフィール
https://www.wildflowers.jp/profile/
http://www.tapthepop.net/author/nakano
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