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TAP the SONG

ボブ・ディランの「朝日のあたる家」から40年、ちあきなおみのライブ音源が発見された……

2014.04.04

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イギリスのアニマルズが1964年にロック・ヴァ―ジョンでカヴァーして、全米一位の大ヒットとなって世界中に広まったのが、「朝日のあたる家(House Of The Rising Sun)」である。

原曲はアメリカのトラディッショナル(伝承歌)で、ウディ・ガスリーやレッドベリーらフォーク・シンガーによって歌い継がれてきた。

ニューヨークのフォーク・リバイバルでも注目されて、ボブ・ディランも1962年にデビュー・アルバムで取り上げた。
なおディランのドキュメンタリー映画『ノー・ディレクション・ホーム』(2005年)では、デイヴ・ヴァン・ロンクがインタビューのなかで、自分がレコーディングするつもりでいたのにディランに先をこされたと語っている。

アニマルズのヴァージョンでは主人公が男性に変えられたために、オリジナルよりも曖昧な内容になっているのだが、この歌は『恋人がギャンブラーで、町から町を転々とするうちに、犯罪を犯し、最後にはニューオーリンズの娼婦の館「the rising sun」で働くまでに堕ちてしまった』という、悲しい女の身の上話である。

日本ではロカビリー出身の歌手だった尾藤イサオの歌でヒットしたが、浅川マキが原詩のニュアンスを生かした日本語の歌詞でカヴァーしたことで、そこからほんとうに浸透して広まった。

朝日楼(朝日のあたる家) 作詞:浅川マキ 作曲:アメリカ民謡

私が着いたのは ニューオーリンズの
朝日楼という名の 女郎屋だった
愛した男が 帰らなかった
あの時私は 故郷(くに)を出たのさ
汽車に乗って また汽車に乗って
貧しい私に 変わりはないが
時々想うのは ふるさとの
あのプラットホームの薄暗さ
誰か言っとくれ 妹に
こんなになったら おしまいだってね


1992年から音楽活動を停止したまま、沈黙を続けていたちあきなおみの未発表ライヴ音源が、新たに数曲、テープで発見されたのは2002年の秋だった。

そのなかにはコンサートやTVでも歌ったことで、幻の熱唱としてファンに語り継がれてきた「朝日のあたる家」が含まれていた。


「ちあきなおみ VIRTUAL CONCERT 2003 朝日のあたる家」というCDは、2003年の春にテイチクから発表された。ちあきなおみのバーチャルな、ライブ・コンサートという趣向のアルバムだった。

そこでは12曲目が「黄昏のビギン」で、13曲目が「朝日のあたる家」という並びになっている。遠い日の淡い恋心をノスタルジックに歌った「黄昏のビギン」の直後に、恋の行き着いた果ての半生を懺悔するかのように、女の痛切な歌が続く。

ちあきなおみの絶唱によって、この2曲は聴き手に強い印象を残した。







ちあきなおみ『VIRTUAL CONCERT 2003 朝日のあたる家』
テイチク

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