キャロル・キングの代表作「君の友達(You’ve Got Friend)」は、ジェイムズ・テイラーが歌って全米1位に輝いた曲である。
君が落ち込んで困っているとき
君が救いの手を必要とするとき
そして何もかもうまくいかないとき
目を閉じて僕のことを考えてみて
そうすればすぐに君のところへ行くよ
真っ暗な夜を明るくするために
1960年代前半、キャロルは夫のジェリー・ゴーフィンとコンビを組んでソングライター・チームとしてポップス・シンガーに提供し、数々のヒットソングをチャートに送り込んだ。
だが1964年にビートルズの「抱きしめたい」が全米1位になってブレイクすると、イギリスからやって来たバンドによるブリティッシュ・インヴェイジョンがアメリカ中に吹き荒れた。
その一方ではボブ・ディランを筆頭にフォーク・シンガーが台頭し、若者の関心がロックやフォークに向かったことから、ポップス・シンガーやキング&ゴーフィンの音楽は必要とされなくなっていく。
夫のジェリーはドラッグに手を出して放浪生活の末に、家族を置いて独りカリフォルニアへと旅立った。
キャロルもまた悩んだ末に、子供のことを考えてロサンゼルスに引っ越すことを決意した。(注)
新天地へとやって来たキャロルはニューヨークから一緒に来た仲間に誘われてバンドを組んだ。
だがそれはバンドやりたいからでも、ライブを行いたいからでもなかった。
「表舞台に立ちたいとはまったく思わなかったわ。あくまで自分の曲をレコードにするための手段に過ぎなかった、グループの影に隠れてね。」
バンドを解散したキャロルは周りの勧めもあってソロ・アルバムを作ることにしたが、自分の歌にはいまひとつ自信を持てなかった。
そんなときに出会ったのが、生涯の友人となるジェイムズ・テイラーである。
1970年にジェイムスのライブでピアノを弾いていたキャロルは、半ば強引に「Up On The Roof」を歌わされたことによって、シンガーとしての自信を得た。
ギターとコーラスでジェイムスがレコーディングに参加したアルバム、『つづれおり(Tapestry)』が世に出たのは翌年の春のことだ。
「つづれおり」
キャロルの強い希望で「ライブもツアーもなし」という契約だった『つづれおり』は、15週連続でアルバム・チャートの1位に輝く大ヒットになった。
そして『つづれおり』の中からジェイムスがカヴァーした「君の友だち(You’ve got a friend)」も、同じ年の夏にシングルが大ヒットして、7月31日付のビルボード誌で全米1位となった。
その時に3位にいたのがキャロルの「イッツ・トゥー・レイト(It’s Too Late)」だった。
キャロルはグラミー賞で最優秀アルバム賞に選ばれたほか、最優秀女性ポップ・ヴォーカル、最優秀レコード「イッツ・トゥー・レイト(It’s Too Late)」、最優秀楽曲賞「君の友だち(You’ve got a friend)」を獲得し、ジェイムスも最優秀男性ポップボーカル賞を得たのだった。
(注)再会した2人は離婚したものの、音楽としてのパートナーシップはその後も続けている。
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