♪「New York State Of Mind」/ビリー・ジョエル
気ままなその日暮らしをしてきた
でも今は世間に揉まれながら生きる“あの感覚”が恋しい
「ニューヨーク・タイムズ」「デイリー・ニュース」
この「New York State Of Mind」(邦題:ニューヨークの想い)は、言わずと知られたアメリカのシンガーソングライター、ビリー・ジョエルが1976年に発表した曲である。
彼が「The Stranger」で大ブレイクをする二年前の作品ですが、長きに渡って愛され続けた結果、全世界で1億枚以上のレコードセールスを記録すると同時に、アメリカ国内での総売上では第6位をマークしている。
都会暮らしに疲れ、一度は気ままな旅や田舎暮らしの経験もしてみたけれども…やはり“自分が何を望んでいるか?”“都会に揉まれながら生きる感覚が恋しい”と思いニューヨークに戻ろうとする男の心境を歌ったものだ。
ビリーと云えば、生まれも育ちもニューヨーク(ブロンクス地区)のユダヤ系移民である。
彼にとってニューヨークは故郷でもあり“特別な街”なのだ。
目まぐるしくも輝いていた日々を恋しく想う気持ち。
心をリセットして、また一からやり直そうとする気持ち。
もう一度自分に正直になって行動しようとする気持ち。
大人になれば誰もが一度は感じたことのある“気持ち”を代弁してくれているような主人公の心模様に多くのリスナーが共感するのだろう。
「戻れるものならば戻ってみたい。」
そんな“あの頃”を想う気持ちを切ないメロディに重ねながら…。
一般には“大人のスタンダード”として知られているこの曲は、今日までポップス〜ジャズ界と様々なアーティスト達によってカヴァーされてきた。
♪「New York State Of Mind」/ブルース・スプリングスティーン&ビリー・ジョエル(2009/25th ANNIVERSARY ROCK AND ROLL HALL OF FAME CONCERT)
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♪「ニューヨークの想い」/郷ひろみ
2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロ事件の直後に放映されたアメリカのTV番組『America: A Tribute to Heroes』でビリーがこの曲を熱唱し、人々に感動を与えた。
♪「New York State Of Mind」/ビリー・ジョエル(from “America: A Tribute to Heroes”)
厳しい現実が待ちかまえていようと望むところさ
今までダサい暮らしをしてたけど
チャイナタウンだって リバーサイドだってかまやしない
理由はないけど、全て捨ててきたんだ
俺の心は…ニューヨークへ戻るのさ