その坂の名前は「たまらん坂」という。
忌野清志郎は国立〜国分寺育ちで、ミュージシャンとして活動を始めてからも、この界隈にアパートを借りて住んでいた。RCサクセションが5人編成のロックバンドとなって3枚目にリリースしたアルバム『BLUE』(1981年)に、当て字で「多摩蘭坂」というタイトルの曲を収録したことで、多くのファンが訪れるようになる。
その坂は、東京都を東西に走るJR中央本線の国立駅と国分寺駅を結ぶバス通り(多喜窪通り)にある。道の傾斜が緩やかに始まる場所には小さな標柱が立っていて、坂の歴史や名前の由来が記されている。
この坂は、国立から国分寺に通ずる街道途中の国分寺市境にあります。大正時代国立の学園都市開発の際、国立と国分寺をつなぐ道路をつくるために、段丘を切り開いてできた坂です。諸説もありますが、一橋大学の学生が「たまらん、たまらん」といって上ったとか、大八車やリヤカーをひく人が、「こんな坂いやだ、たまらん」といったことからこの名がついたと言われています。
以前、坂の途中にあった住宅の石垣には、ファンの書き込みが多く見られたが、数年前に新築マンションが建設された時に石垣は解体されて姿を消した。その際、石垣は希望者に配られたという。
その坂の名前は「多摩蘭坂」という。
清志郎の歌声を思い出しながら、多くのファンたちがここで胸を熱くする。街や通りは時間の経過と共に、少しずつその表情を変えていく。私たちの容姿も同じく、重ねた歳の分だけ変化していく。
人生には“登り坂”もあれば“下り坂”もあるもの。理不尽なことを経験する場面もあるだろう。いい事ばかりはだけではない。新聞やテレビのニュースを見るだけで、やり切れない気持ちになる日もある。
ささやかな幸せと平和を守るために、誰もが日々の暮らしの中で小さく呟いている。
「たまらん…たまらん」

忌野清志郎が幼少時代を過ごした国立駅北口駅前。家の前には「森田屋商店」という駄菓子・雑貨屋があり、幼い頃の清志郎は森田屋の店主・森田さんを「森田屋さん」と呼び、森田さんは清志郎を「清志さん」と呼んで親しんでいた。
この『国立・国分寺 きよしくんマップ』は、そんな森田さん監修のもと、清志郎の大ファンのイラストレーター、フランそあ根子さんが描いたもので、両人の許可を得て公開されている。
*このコラムは2015年11月に公開されました。
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