♪白のボトル、赤のボトル
いや、それともロゼでもいいかな
あの懐かしい店の
通りに面した席を予約するから
君とふたり、フェイス・トゥ・フェイスでね♪
「イントゥ・ワイン」というテレビ番組がやっているウェブサイトが、ワインにまつわる歌ベスト30を公開したことがある。
見事、第1位に輝いたのは、ビリー・ジョエルの「イタリアン・レストランで」だ。冒頭で紹介したのは、この曲の出だし部分なのだが、ビリーは2番の歌詞でも、引き続き、赤にするか、白にするか、の質問を繰り返す。
♪赤のボトル、白のボトル
君の食欲次第だよ
いつでも君のいい時に
ふたりのイタリアン・レストランでね♪
ところでこの曲は、ビリーがビートルズの「アビーロード」にインスパイアされて書いた曲だ。曲の断片が万華鏡のようにきらめく、アルバムのB面(かつて、レコードにはA面とB面があったのです、若い人たちよ)のように、これまで書いてきた曲の断片をはりつけたのだ。
その断片をつないでいるのが、赤?白?の部分なのである。
ビリーによれば、この台詞、実際、彼がイタリアン・レストランで耳にしたものだった。それはカーネギーホール近く、ビリーのアルバム・タイトルにもなったニューヨーク57番街にある、「フォンタナ・ディ・トレヴィ」というイタリア料理屋だ。
さて、歌の方は、そこから主人公が、しばらく会っていない彼女に対して自らの近況を語った後、長い長い思い出話が続く。そして最後はまた、あのフレーズだ。
♪赤のボトル、白のボトル
今夜の君のムード次第だよ
いつでも君と
あのイタリアン・レストランで♪
ビリーは歌の中で長い長い思い出話を語ったけれど、ボジョレー・ヌーヴォは新酒だ。とりあえず、この1年を振り返りながら、好きな歌をバックにワイングラスを傾けることは悪くない。
Into Wine『Wine Songs: All-Time Top 30』(英語)
GREATEST HITS I & II
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