ローリング・ストーン誌『The 500 Greatest Albums of All Time』において、女性ソロ・アーティスト最高位(30位)に選ばれたアルバム『Blue』(1971年)。
恋多き女、ジョニ・ミッチェル27歳の頃の作品だ。
その名盤に収録された「River」は、Xmasソングの“隠れた名曲”として知られている。
ジングルベルに似せたピアノのイントロから滑り出す珠玉のメロディ。
そこには、聖夜を迎える数週間前に失恋をした彼女の“女心”が歌われていた。
もうすぐクリスマス
木を切り倒す人々 トナカイを飾り付ける人々
そして、歓喜と平和の歌を歌っている
ああ、滑っていける川があればいいのに…
画家としての才能も発揮していた彼女は、この『Blue』というアルバムをキャンバスに見立て、自由で複雑難解な女心をリリカルに歌い描いた。
その鮮烈な青(ブルー)の魅力は、ボブ・ディランをもいたく刺激し、彼に「Tangled Up in Blue(ブルーにこんがらがって)」という曲を書かせたほどだ。
彼を泣かせてしまったのは私
彼にサヨナラを言わせたのも私 私を淫らに愛してくれた彼
膝がガクガクするほど…
川はどこか遠くから流れて来て、彼方へと流れて行く。
恋もいつのまにか始まり、いつの日にか色褪せて行く。
時として激しく、そして、ゆるやかに…すきとおったり、にごったり。
ここでの「川」は、彼女にとっての「時」のようにも聴こえてくる。
時間をさかのぼりたい、時間を進めてしまいたい、という切ない女心なのかもしれない。
♪「River」/ジョニ・ミッチェル
それは12月25日にイエス・キリストの降誕を祝うキリスト教の年中行事。
一説によると、キリスト教伝来以前にゲルマン人やケルト人が盛大に祝っていた冬至の祭が起源で、これと結びついたのではないか?とも言われている。
記録によると、日本で最初にXmasが祝われたのは戦国時代。
ザビエルが日本にキリスト教を伝えた3年後の1552年、山口県で行われた礼拝が最初。
当時はキリスト教の“隣人愛の精神”にのっとって、Xmasには貧しい農民への寄付や救済が行われていたという。
その後、1612年に出された禁教令を皮切りに日本は鎖国。
長崎など一部の外国人居留地をのぞいて、Xmasは日本から一旦姿を消す。
再び復活したのは、鎖国が解かれた明治時代だった。
1873年(明治6年)にキリスト教が解放。
最初は国内在住の外国人がパーティをする程度のイベントだった。
1904年(明治37年)、初めてデパートにXmasツリーが飾られ、1910年にはXmas用のデコレーションケーキが発売された。
1930年代になって、本格的なXmas商戦がスタート。
このあたりで現在のXmasの原形がほぼ完成したと言われている。
そして1980年代のバブル期から、若者向けの雑誌でXmas特集が組まれるようになり「恋人達にとって特別な日」という、縁もゆかりもないジャパニーズスタイルXmasが定着した。
友達とはしゃいでもよし、恋人とイチャついてもよし、ガッツリ仕事をしててもよし。
そして、切ない想いを抱きながら…ブルーにこんがらがってもよし。
「A very Merry Xmas!」
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