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T字路s──甲本ヒロトも賞賛する男女二人組、初のオリジナル・フル・アルバム完成!

2017.03.14

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ああ 何度でも這い上がるよ
もともと虫ケラだ
もう 憂鬱な日々は終わる
鐘は鳴るよ 新しい旅路だ

(「鐘は鳴る」より)



咆哮するような歌声で、乾いた情景に現在を生きる人々のブルーズを描いていく──ギター/ボーカルの伊東妙子とベースの篠田智仁のデュオ〈T字路s〉。2010年の結成以来、ライブハウスや野外フェスはもとより酒場やバーなど、全国各地を飛び回っては地道にライブ活動を展開してきた。

浅川マキ、中島みゆき、森進一、ボ・ガンボスなどバラエティに富んだ選曲によるカバー・アルバム『Tの讃歌』(2015年)は、幅広いリスナー層から大きな反響を呼んだ。さらに昨年は、映画『下衆の愛』(内田英治監督)の主題歌として、7インチシングル「はきだめの愛」を発表。渋谷クラブクアトロで開催されたレコ発ワンマンを成功させた。そのシングルを前後して、甲本ヒロト(ザ・クロマニヨンズ)や蔦谷好位置らのミュージシャンをはじめ、千原ジュニア、宮沢章夫といった著名人たちがテレビやラジオでT字路sの音楽を激賞するなど、彼らの音楽は日に日に注目度を高めている。

そうした追い風を受けながら完成したのが、T字路sにとって初のオリジナル・フル・アルバムとなる『T字路s』だ。全12曲のオリジナル曲からなる本作は、先述した「はきだめの愛」はもちろん、現在廃盤となった自主制作盤に収録されていた活動初期からの代表曲をはじめ、T字路s版「また逢う日まで」といった趣で悲しい別れをカラリと歌い上げるポップス調の「最後の言葉」や、T字路sにとって初の裏打ちナンバー「月明かりの夜」など新機軸を見せる新曲を多数収録。

伊東が紡ぐ歌詞は、言葉はよりシンプルになって物語としての純度と強度を増した。そして表情豊かに進化した篠田のベースを中心とするサウンドは、伊東の歌に寄り添いながら、タフな世界をサヴァイブする力強さを感じせる──T字路に立ちふさがった壁を蹴破る激情の叫びは、どん詰まりのこの世に微かな希望の光を照らす。

何にも知らず 何にも持たずに
転がるままに ここまでやって来た
季節はめぐり 景色はうつろう
陽炎のように いつだって揺れていた
(中略)
光に向かって伸びる
根を張って踏ん張る
こんなにも小さな世界を 手探りで進んでく

(「小さき世界」より)



T字路s『T字路s』

T字路s
『T字路s』

(VIVID SOUND)


official website
http://tjiros.net/



T字路s ニューアルバム『T字路s』リリースツアー
3月19日(日)石川・金沢 もっきりや
3月20日(祝)富山・富山 hoTori
3月23日(木)愛知・名古屋 TOKUZO
3月24日(金)大阪・梅田 シャングリラ
4月8日(土)岡山・岡山 MOG:LA
4月9日(日)広島・広島 ヲルガン座
5月11日(木)東京・渋谷クラブクアトロ
詳細は official website をご参照ください。

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