サザーランド・ブラザースが1972年に発表した「Sailing」をロッド・スチュワートがカバーしたのには、理由があった。
彼自身がホームシックだったのだ。
1970年代初頭、イギリス政府が課した高い税制から逃れるように、多くのアーティストたちが海外へ渡ったが、ロサンゼルスに移住したロッドもその1人である。
神経質なロッドは、ステージに上がる前、そしてレコーディングの歌入れの前、必ずアルコールを口にする。
だが、「Sailing」を録音したマッスルショールズ・スタジオの周辺には、酒屋が見つからなかった。
「『Sailing』だけは、アルコールが一滴も入ってない体で歌ったものなんだ」と、ロッドは語っている。
ロッドがそう語ったのは2010年のこと(メイル・オン・サンデイズ・ライブという雑誌上でのこと)だが、その当時、彼がステージに上がる前のお気に入りは、バカルディで作ったラムコークだった。
私は海を行く
私は海を行く 家を目指し 海を渡る
私は海を行く 嵐の海を行く
あなたへ近づくために
自由になるために
私は空を行く
私は空を行く 空を飛び行く鳥の如
私は空を行く 高き雲を抜け
あなたへ近づくために
自由になるために
この声が聞こえますか?
この声が聞こえますか? 暗き夜の闇の中
私は死ぬのです
永遠にあなたと寄り添うために
そうなるかどうかは誰にもわかりませんが
私たちは海を行く
私たちは海を行く 家を目指し 海を渡る
私たちは海を行く 嵐の海を行く
あなたへ近づくために
自由になるために
主よ
あなたへ近づくために
自由になるために
主よ
あなたに近づくために
自由になるために